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ゆっくりと小説を書こう

小説の書き方やお役立ち本などを紹介するBlogです。「小瀬朧」名義で第9回ビーケーワン怪談大賞をいただきました。twitterでtwnovelや短歌などを発表中。

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投稿日:2025年04月20日(日)

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羊があっちこっちに逃げちゃった

投稿日:2008年10月21日(火)

道が幾筋にも分かれていて、逃げた羊を見失ってしまった。

文章の書き方をあらためて調べているうちに、そういう気分になった。せめて一匹でも捕まえたい。

メモや日記などの個人的なものから報告書や案内文などの公的なもの、さらには小説、詩などの創作物まで、文章といっても非常に幅広い。それぞれの文章にそれぞれの書き方がある。作法がある。何か一つの書き方を身につけただけでは不十分なのだ。

たとえば、前回のエントリに関連するが、小学校で習う作文は自分の「気持ち」を表現することが何よりも大切だとされる。じぶんがかんじたこと、おもったことをしょうじきにかきましょう、といわれる。それが自己表現というものだと教わる。

それはそれでいい。作文の書き方として間違ってはいない。しかし、あくまでも小学生の作文であるから、中学生、高校生となったら通用しなくなる。自分の「気持ち」だけを書いていてはダメなのだ。むしろ、自分の「気持ち」は書いてはいけないともされる。何よりも大切なのは、「主張」と「根拠」であって、さらにそれらを筋道立てて書く技能も要求される。つまり、どうかんじたか、どう思ったかではなく、どういう理由でどう考えているかを書くのが中高生レベルの作文となる。自己表現とは、社会との関わり合いのなか、自分がどういう意見を持つかであると教え直される。

ここまでが文章の書き方の一つの大きな区切りとなる。作文と呼ばれるうちは、それを読むのは教師だけだ。作文は、学校教育の習熟具合をみるための、一つのめじるしにすぎない。

これから先は、本当にさまざまな文章と関わることになるのだが、それらには作文とは異なる決定的な共通点がある。

読み手の存在だ。

ビジネス文書、ニュース記事、エッセイ、コラム、小説、詩、手紙等々、必ずそれを読む人がいる。文章を書くということは、すなわち誰かに向けて何かを伝えるという行為であり、何よりも読み手を尊重しなければならない。読み手を尊重するのだから、それぞれの文章の書き方に作法があるのは当然なのだ。


と、ここ数日、文章作法の本を読み直してわかったことだ。

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ある疑問

投稿日:2008年10月21日(火)

「感想」と「気持ち」と「意見」の違いって何だろう。

俺はこれについて考えねばならない。先に書いておくが、今回のエントリで何か答えを出すつもりはない。当然、辞書をひいて出てくる言葉の意味を問題にしているのではない。

小学生向けの作文の書き方を調べていてどうしてもわからないのが、「感想」と「気持ち」と「意見」、これらの言葉の意味するところだ。指導される側の小学生は、わかるのだろうか。「感想」と「気持ち」のはっきりした違い、それらと「意見」の違いがわからない生徒はどうするのだろう。俺だって、わからない。

作文、文章を書くという行為の核心にあるものが、漠然としてあやふやなままだから、書けないのだ。

小学生相手に、哲学を引っ張り出さずに、自分自身が感じること、考えること、判断することのそれぞれの違いを実感させるのは非常に難しい。ようするに、自分の頭のなかにいろいろな役割をもった部分があることを、自分自身で気づけるかということだ。

たとえば、ある本を読んだとする。本を読んでいるときの、胸がドキドキするような、体じゅうが熱くなるような、手に力が入ってしまうような、涙がでそうになってしまうような、そういう「気持ち」を、面白かったとかつまらなかったとか驚いたとかわくわくしたとかいう「感想」に変え、さらに、主人公のとった行動に対して自分ならこうするとか、別の行動があったのではないかとか、あるいは、これはおかしいのではないかとか間違っているのではないかといった「意見」を出す。

この一連の流れに自分で気づくことが、作文を書くために重要なステップではないか。もちろん、本を読んだ場合のたとえでは、読書感想文のことになってしまうが、これを日常の出来事やニュース等に置き換えれば、できあがった文章はいわゆる作文となる。

これがもっと高等になれば、「事実」や「具体例」といった、自分の外にあるものを集めてくる必要が生まれるのだがその話はここではひとまず置いておく。

「感想」と「気持ち」と「意見」の違いがわかるためには、自分自身の頭のしくみを知る必要がある。

小学生なんて言葉を使って他人事のように書いたが、これは俺自身の問題だ。俺自身が、小学生のときにしっかりと通るべきだった道を、今からもう一度通りなおすのだ。




※※※
蛇足
とかいいつつ、自己のなんたるかを思い悩める小学生がいたら、凄すぎると思う。

わからないことだらけだ

投稿日:2008年10月20日(月)

今までわかっていたつもりのことが、あるとき急にわからなくなることがある。別に脳の病気ではない。

たとえば、文章の書き方だ。文章は、書けるときは全く苦もなくすらすらと書ける。文章の書き方なんぞ意識しなくても勝手に指がキーボードを打っている感覚に近い。それがあるとき突然、書けなくなる。なぜ書けなくなったのか考えてもわからない。今までどうやって書いていたのだろうとふり返ってみても、もともと考えずに書いていたのだからわかるはずがない。

今まで書けていたのは、ただの錯覚だったのか。そう考えると、自分自身が空っぽで虚ろになっていくのを感じる。途方に暮れる。ぼんやりと宙を見つめ出す。今まで文章を書いていたのは、自分自身のなかにいる別の自分であったのかと真剣に考えるようになる。彼はどこに行ってしまったのだろう。

限界という言葉が思い浮かぶ。努力と根性で底上げできる知性の限界だ。努力と根性なんて、陳腐すぎてまともな感覚の人間なら口にできない言葉だが、俺はまともな感覚ではなくなったので思いっきり使う。よく遠回しに褒めてもらえるのだが、低学歴でよくここまでがんばってきたと思う。もちろん、俺自身の努力と根性のおかげです、なんてね。ああ、もう苦しい。

それはともかく、文章の書き方に限らず、なんだか世の中わからないことだらけということに気づいたので、ちょっと旅に出る。お昼もしくは夕方までには帰ってくるけど。

とてもじゃないが、家の中にいられる気分ではない。

たとえば作文を書けるか

投稿日:2008年10月19日(日)

感想文や小論文でもいい。今、何か書いてみろといわれて書けるだろうか。

小学校、中学校、高校を通してまったくできなかったことが、小説家志望になっただけでいきなりできるようになるだろうか。同時に、作文や感想文や小論文が書けなかったのに、小説が書けるかということでもある。

俺はとんでもないことに手を出してしまった。そんな気がしてきて、今日は一日じゅう、鬱だった。

こんな空想もする。空想のなかの俺には、子どもがいる。おとうちゃん、作文の宿題があるから教えて、と子どもが駆け寄ってくる。空想のなかでは俺は小説家だが、作文を教えてという子どもの頼みに、青ざめる。俺は、作文が書けない。作文が書けないのに、俺は小説家なのか。そう気づいた瞬間、目の前にいた愛くるしい我が子は抱きしめる前に消えてしまい、空想は終わる。阿呆な空想から覚めて、部屋で一人、いないはずの我が子がいなくて寂しいと感じる。

空想は感傷で終わるが、作文すら書けないという事実に何ら変化はない。


と、ここまで書いて、またオチをつけたくなってしまった。オチなんかいらない。

「とにかく書く」のは大事だ

投稿日:2008年10月17日(金)

このBlogをはじめた頃とまったく正反対の意見になってしまうが、小説に限らず文章というものは「とにかく書く」のが重要なのだ。別に大多数の意見に迎合したわけじゃない。実際に書いていて、結局は「とにかく書く」に行き着いてしまうのだ。

だから言っただろう、とあなたは今思っているかもしれない。まさにそのとおりです、はい。

同時に、重要なのは「とにかく」の部分だと気づいた。とにかく、なのだ。じっくり、ではない。四の五の言わずに、書く。考えてから書くなんてのは、無理。書いて、考え、書いて、考え……の繰り返しなのだ。俺はそうだ。

書かないことには自分の文章の巧拙がわかるわけがない。結果として生まれた文章がどんなに駄文であろうが、次の文章へのステップになる。もちろん、それは自覚のある駄文でなければならないが。

そこで思ったのだが、(なるべく)毎日書いているこの一連の雑記のように、何か作品が書けないだろうか。いや、書くのは俺なのだから「何か作品が書けないだろうか」なんて悠長すぎるね。書く、ということか。ちなみに、詩だったらいくらでもストックがあるし、ここ最近も書いているので毎日公開できる。でも、小説は書けないなあ。

先日偶然入手した『ショートショートの世界』に何か意味深長な啓示のようなものを感じるのは、うーん。

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小瀬朧
性別:
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自己紹介:
創作怪談、twitterの短文小説#twnovel、短歌など。
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