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ゆっくりと小説を書こう

小説の書き方やお役立ち本などを紹介するBlogです。「小瀬朧」名義で第9回ビーケーワン怪談大賞をいただきました。twitterでtwnovelや短歌などを発表中。

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投稿日:2024年04月26日(金)

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書くための語彙

投稿日:2008年10月26日(日)

言葉を覚えても、すぐにそれが使えるようにはならない。

「知っている」と「使える」はやはり違う能力によるものらしい。知らなかった言葉を辞書で意味を調べると、完全ではないにしても、次からはだいたい意味がわかるようになる。どんな難しい言葉でも、何度か目にするうちに難しくかんじなくなる。自分の場合、韜晦とか揶揄とか憐憫とか落莫とか寂寥とか、最初は読むこともできなかったけれども、今では普通に読めるし難しいとも思わない。しかし、これが自分の文章で使えるかというと、ぜんぜん使えない。絶対に使うぞ、とあらかじめ決めておかない限り、使わずにすんでしまうのだ。

その言葉を今まで知らなくても日常生活に支障がなかったのだから当然だろう。いや、正確には、知らなくても、ではなく、使わなくても、と言い換えたほうがいいかもしれない。その言葉を使わなくても問題がなかった。だから、使うことができない。

小説のために語彙を増やしたいとは思う。よく「作家の○○氏は語彙を増やすために辞書を読んだ」とか半ば伝説的に語られたりするけれども、本当かとも疑う。辞書を読んだのは本当だとしても、それが小説内で使う語彙に直結したとは考えられない。(それができるから作家なんだ、という言葉も聞こえてきそうだが。)

そこで、これからちょっと「書くための語彙」の増やし方を考える。とにかく本を読め、とかそういうレベルの問題じゃなくて、脳のしくみ等も踏まえて調べてみる。
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持ち重り、陶然、陶酔、陶冶、薫陶

投稿日:2008年10月23日(木)

持ち重り、という言葉をはじめて目にした。 広辞苑でひいてみる。

【持ち重り】 もちおもり
もっているうちに重さが増してくるように感ずること。

使いどころがよくわからない言葉だ。このように使われていた。
 国書刊行会版『定本 久生十蘭全集』の刊行が、ついに始まりました。 A5判2段組で700ページ近い、ズシリと持ち重りのする第1巻を開いて、その豪奢な内容に、しばし陶然。
幻妖ブックブログ: そう、これが小説だ!より)
 
いつもチェックしている東雅夫氏のブログからだ。ついでに「陶然」という言葉もよく知らないのでひいてみる。

【陶然】 とうぜん
気持よく酔ってうっとりとするさま。「名曲に―とする」「―たる心持」

ああ、そういえば、「陶」の字が入る熟語で「陶酔」があった。

【陶酔】 とうすい
(1)気持よく酔うこと。「美酒に―する」
(2)うっとりするほどにその境地に浸ること。「音楽に―する」

陶酔はよく使うね。自己陶酔とか。 他には「陶冶」って言葉もある。陶冶の「冶」は「治」じゃないね。間違えそうだ。

【陶冶】 とうや
(陶器を造ることと、鋳物を鋳ることから)人間の持って生まれた性質を円満完全に発達させること、人材を薫陶養成すること。「人格の―」

どこで使う言葉なのかよくわからない。とりあえず、このように使われていた。
 
 国民一般が、ごく微細な細部についての意見の対立はあっても、自分たちの道徳的な素質を陶冶することが必要であることを、聖職者の権威によらずにみずから認識し、こうした計画に関心を持つようになったとしよう。
(『永遠平和のために/啓蒙とは何か 他3編』カント、中山元訳、p.132)

漢字を間違えそうな「冶」にはどういう意味があるのだろう。

【冶】 や
(1)金属を精錬すること。金属を溶かして器物をつくること。「冶金・陶冶・鍛冶(たんや)」
(2)女のなまめかしいさま。「艶冶・妍冶」

ついでに「薫陶養成」もよくわからない。「薫陶養成」では広辞苑に載っていないので「薫陶」だけひいてみる。

【薫陶】 くんとう
(香をたいてかおりをしみこませ、粘土を焼いて陶器を作り上げる意)特を以て人を感化し、すぐれた人間をつくること。「父母の―を受ける」


意味を調べるのはいい。次にまたどこかで見かけたときに、覚えていれば、それで幸い。でも、自分の文章でこれらの言葉が自然に出てくるようになるのはいつだろう。

嚆矢ってなに

投稿日:2008年10月16日(木)

まったく読めなくて困った。これがWEBならコピーしてオンライン辞書等で調べられるのにね。読み方の見当もつかなかったので漢字辞典を使った。

【嚆】 コウ(カウ)
(1)さけぶ。よぶ。
(2)なる。矢が鳴る。

【嚆矢】 コウシ
(1)かぶらや。鳴りひびく矢。
(2)昔、戦いを始めるしるしに、かぶらやを敵陣に射かけたことから、物事のはじまり・おこりをいう。
(漢語林より)

嚆矢は「こうし」で、意味は「物事のはじまり」か。なるほど。

と、ここまで書いて、もう一度この「嚆矢」が使われていた本を見てみたら、別の場所で振り仮名がついていた。なにやってんだ、俺。

ちなみにこう使われている。
 「女か虎か」について詳細に述べてきましたが、「女か虎か」がリドル・ストーリーの嚆矢というわけではありません。
(『ショートショートの世界』p.175)

もう一カ所。
 嚆矢に関しては不明ですが、たとえば、「長靴をはいた猫」で有名なシャルル・ペロー(一六二八~一七〇三)にも三つの願いを扱った作品があるくらいで、大昔から書かれていたことは間違いありません。
(『ショートショートの世界』p.181)
これは結構使いたくなる言葉だな。覚えておこう。


パーティションとパーテイション

投稿日:2008年10月10日(金)

今気づいた。

○パーテション
×パーテション


イの大きさが違う。俺はずっとパーテイションと発音していた。いや、俺だけじゃなく、周りの連中もパーテイションって言っていた。本当はパーティションだったのか。

パーティションとは、会社で普通に使われている間仕切りのことだ。いくつかのパーティションをつなげて空間を作り、その中にソファーとテーブルを置いてちょっとした来客スペースにしているところはよくある。アレのことだ。

他には、たとえば大きな銀行のキャッシュコーナーとかイベント会場の入り口とかにある、銀色のポールとポールが赤いテープのようなものでつながったアレの名前、アレは「パーティションポール」と言う。しかし、俺たちはやはり「パーテイションポール」って呼んでいた。普通のお店でも、レジが混雑するときはパーティションポールで順路を作ったりするよね。「こちらからお並びください」とか張り紙つけて。

そのパーティションをカタカナ語辞典をひくとこうある。

パーティション 【partition】
(1) 分配。配分。
(2) (部屋・建物・土地などの)仕切り。(オフィスの)間仕切り。
(3) 《電算》ハード・ディスクの領域確保。

ああ、ハードディスクのアレもか。これ、確実に友人もパーテイションって呼んでいた。まったく気づかなかった。もしかして俺らがおっさんだからか。わーお。

ついでに、実をいうと間仕切りの読み方も怪しい。広辞苑で探してみる。

まじきり 【間仕切】
 部屋の仕切り。

あっけなかった。




続・モノの名前の増やし方

投稿日:2008年10月10日(金)

前回のエントリを書いてしばらく経ってから、気づいた。

モノの名前がわからなかったら、売っている店に行けばいいじゃん。終わり。




※※※
追記というか。

俺、ヒキコモリだから無理だった。

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