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ゆっくりと小説を書こう

小説の書き方やお役立ち本などを紹介するBlogです。「小瀬朧」名義で第9回ビーケーワン怪談大賞をいただきました。twitterでtwnovelや短歌などを発表中。

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投稿日:2019年05月27日(月)

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呪いには心当たりがある

投稿日:2008年09月08日(月)

どんな文章でも、読者に一番嫌われるのは不平不満を書きなぐることだ。どこの誰ともわからない他人の愚痴を喜ぶ人間はいない。どうにもならないことや満たされないものをいくら口にしたところで、なにが変わるわけでもない。でも、自分じゃ書いちゃうんだよね。書きたいから。俺はこりない。反省はしない。

あるとき、ふと考えた。もし、俺が満たされてしまった場合のことだ。小説が書けるようになった、再就職もできた、きれいなおよめさんももらえた、生活が安定した、しあわせになった、そうなったら俺はどうなってしまうのだろう。
劣等感の塊だった頃をふり返って、酷い時期があったんだなあと他人事のように思うのだろうか。それとも、自分が体験したことにはすべて意味がある、過去の苦しみがあったからこそ今の自分があるんだ、とちゃちなセラピーまがいの肯定をしてしまうのだろうか。俺はそんな未来の自分が嫌で嫌で堪らない。俺の今の暗い毎日はどうしようもない現実だ。今の俺を踏み台にするな。苦しみを忘れてへらへら笑うな。俺は未来の俺が許せない。明るいところには出させない。光なんか見せるものか。未来のおまえも今の俺と同じ暗い場所にいればいい。

というようなことを、10年ぐらい前によく考えていた。いろいろおかしいけれども、本気だったのだからしかたない。俺は未来の自分を強烈に呪っていた。

10年か。夢はかなっていないし、しあわせにもほど遠いけれども時間的にはもう未来だ。けっきょく、俺は過去の俺の望み通り、何も変わっていない。何も変わっていないというのは実際は嘘で、確実に肉体は衰えているのだから、少し楽観がすぎるかもしれない。それに、人間は同じままでいることはできない。進歩し続けない限りは、劣化しているとみなされる。精神年齢という言葉は嫌いだけれども、つまりはそういうことだ。俺は、若すぎる。

呪いをとくのはあきらめるとして、では今の自分が未来をどう見ているかというと、これが何も見えない。まったく見えない。10年前の自分が見ていたような、呪うべき幸せな自分が見えないのだからどうしようもない。何も見えないというのは、終わりが見えていることを意味するのかも知れない。それとも、さっきから連呼している<見える>という言葉、それ自体が誇大妄想の産物なんだろうか。








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プロフィール

HN:
小瀬朧
性別:
男性
自己紹介:
創作怪談、twitterの短文小説#twnovel、短歌など。
メールでのご連絡は benzine100@gmail.こむ スパム対策なのでこむをcomにかえてください。 


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