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ゆっくりと小説を書こう

小説の書き方やお役立ち本などを紹介するBlogです。「小瀬朧」名義で第9回ビーケーワン怪談大賞をいただきました。twitterでtwnovelや短歌などを発表中。

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投稿日:2017年09月25日(月)

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むしのこえ

投稿日:2008年09月02日(火)

夜、便所でぼおっとしていると虫の鳴く声が聞こえてくる。

これは別に珍しいことでもないし、田舎自慢したいわけでもない。秋が近づいているんだなあという季節感にひたりたいわけでもない。夏の間だって虫は鳴いているからね。

俺が気になったのは、その鳴き声の主の名前がわからないことだ。毎日毎日、悶々と小説のことばかり考えていると、語彙への盲目的な信仰心が手に負えないぐらいに肥大し、日常のあらゆる場面で目に映るものに対してこれはなんていう名前だろうと悩むようになる。名前がわからないとそれを書くことができないじゃないか。もちろん、逆にそのものの名称を書いたところで、それが描写にならないことも知っている。名前がわからなくても、既知の言葉の組み合わせで描写できるのが小説家だという。そういう理屈も頭ではわかっている。観念というべきだろうか。だから、いつまでたっても語彙への<信仰心>なのだ。信仰心を捨て去れる境地に俺はいつになったら達することができるのだろう。

それはともかく、虫の声だ。目に映るもの以外にも、虫の声のように耳から入ってくるものにも名前はある。虫の声の場合は、その音源の名前になるのか。音源なんていうと生命をモノ扱いし、軽視するみたいで嫌だけど相手は虫けらだ。俺も虫けら扱いをされているのだから別に構わないだろう。この世界は失敗した人間の復活を許さない。いったいどれだけの人間がそれを実感できているだろう。おっと、話がそれた。

それはともかく、虫の声だ。おそらく、子どもの頃だったなら、何の苦もなく答えられただろう。正確かどうかわからないけど、これはクツワムシ、これはマツムシ、これはコオロギと誰でも区別できたはずだ。ところが、大人になってしまうと、虫の声なんていう情報は生きていく上であまり重要な意味をもたないからか、すっぽりと記憶から抜け落ちてしまう。もっとも、記憶自体はそう簡単には消え去らないもので、たんに想起できなくなっているだけだともいわれるけどね。でもまあ、思い出せないというのは知らないと同じ意味になるよね。

と、ここまで書いてから、検索エンジンで「虫の声」と入力してみた。問題は一発で解決してしまった。虫の声を音声ファイルで聞けるサイトがあるのだ。わーい。

便利な世の中になったね。

【追記】
便所の外から聞こえていた鳴き声は、コオロギだった。めっちゃ普通。
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プロフィール

HN:
小瀬朧
性別:
男性
自己紹介:
創作怪談、twitterの短文小説#twnovel、短歌など。
メールでのご連絡は benzine100@gmail.こむ スパム対策なのでこむをcomにかえてください。 


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