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ゆっくりと小説を書こう

小説の書き方やお役立ち本などを紹介するBlogです。「小瀬朧」名義で第9回ビーケーワン怪談大賞をいただきました。twitterでtwnovelや短歌などを発表中。

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投稿日:2024年04月27日(土)

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アイデアは質より量か

投稿日:2008年10月13日(月)

一つのアイデアにこだわるよりたくさんのアイデアをどんどん出したほうがいいのではないかと思う。ここでいう「アイデア」とは「発想」という意味で使っている。

天才が本当に存在するかどうかはともかく、俺らは凡人を超越した発想、思考に憧れる。この頭のぼんやり感と押しても引いてもスカスカとして何も出てこないからっぽ感は、創作をしようと思えば思うほど、耐え難いものとなる。書きたいのに書けない。天才なら何の苦もなく、ただひたすらにキーボードを打ち続けられるだろうに。俺は空想のなかの天才に嫉妬する。

数年前に書かれたメモが手元にある。創作のアイデアだ。当時はかなり練り込んだつもりのアイデアで、これはかなりいけると自分で確信していた。しかし、今見ると、くだらない。自分の見る目が肥えたのではなく、たんに当時の流行に影響を受けているだけなのがバレバレなのだ。

子どもの頃に描いたオリジナルのロボットの絵を思い出す。描いた俺本人は斬新な自分だけのロボットのつもりなのに、どう見ても、ガンダムなんだよね。よくあるよね。俺だけじゃないよね。それと同じことを、大人になっても繰り返している。

「アイデアは質より量」に戻る。こう言うと、それでもやっぱり質にこだわるほうが大事ではないかと思われるかもしれない。粗製濫造なんて言葉が思い浮かぶが、粗悪なアイデアを大量に出すより、数は少なくても質の高いアイデアを考え出すほうが良いに決まってるではないか。

しかし、問題なのは、質が高いと思っているのは本人だけというおそれがあるということだ。そもそも、なぜ自分で「質が高い」と判断できるのか。質が高いと思えるのは、すでにそのアイデアが世間一般に知れ渡っているからではないか。つまり、前例があって、認知度が高くて、成功しているから、質が高いと思ってしまっているのでないか。そんなアイデアをいくら煮詰めたところで、待っているのは「これって○○と同じだよね」の一言だろう。

そう考えると、自分が「粗悪」だと思って切り捨てているアイデアにこそ、何か価値があるかもしれない。粗悪という言葉の意味を厳密に考えずに話を進めているのがまずいところだが、ようはそのときの価値観あるいは何らかの基準にあわないという意味合いで間違っていないと思う。先ほどの「質が高い」の話と同じで、質が悪いと判断しているのも自分だからということだ。

そういうわけなので、まあ、とにかく、思いついたことは片っ端からメモしておこうと思う。ただそれだけの話。

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無題

 もしかしたら、作品の質とは、アイデアの云々にあるのではなく、その作品の完成度にあるのかもしれません。要するに、料理法です。
 「この世にまずい食材はない。まずい料理法があるだけだ」とは、ある高名な料理人の言ですが、これは、文学にも当てはまるかもしれません。
 例えば、『源氏物語』。これは、母親を知らぬ皇子が終生、その淋しさを抱えながらも愛を具現する物語ですが、その構造はごく単純です。主人公が母親を知らずに育つをという設定も、現実によくあったことでしょう。当時は、お産による死というものが日常茶飯事でしたでしょうから。
 その他の名作と呼ばれる作品は、かなりのところ、単純な骨組みに支えられているのではないでしょうか?それに比べると、最近の作品群の過剰とも思われる複雑さは、かえってそらぞらしく、わざとらしいとさえ思えます。
 さて、私は単純さの中にこそ、小説の本質があるのではないかと考えます。ここにこそ、「小説とは何か」という問いの答えがあるのではないかと思います。
 そして、その問いをいかに料理するかが、肝要ではないかと、実際は、これこそが難しいのですが。
 
 しかし、質の高さを認知度に結びつけた言い方はさすがです。管理人さんのこのような見方には、感心させられることしきりです。

>>uenoさん

uenoさんこんにちは!
今は真夜中ですが、Blogはいつもお昼です。

本音を書いてしまうと、価値があるとされるプロの作品もその根本に備わっているものは実に単純だったり平凡だったりすると思うのです。何も特別なことを書いているわけではない。さらに深い部分の本音を書いてしまうなら、プロの小説ってこんな題材でいいのか、とも思います。しかし、それが小説として、プロの作品として、なおかつ商業作品として成り立つのは、そうですね、uenoさんのおっしゃる「料理法」が一番あっていると思います。たしかに、小説は料理と似ている。うまい料理を作るために高級な食材を求めたがるのと、うまい小説を書くために高尚な題材を求めたがるのはおそらく同じ思考のカテゴリーに属しているのではないか。もちろん、自然のままが一番美味い食材もあるでしょうし、どんな書き方をしても小説となる希有な題材もあるかもしれません。でも、それで上手いモノができたとしても、それは食材と題材の力にすぎないという創作者としての悲しさがあります。

ただ、上で書いた自分の文章のまずいところは、「質」という概念を主観的・相対的なものとしているところです。もっと違う切り口もありそうなので、精進します。

無題

まだまだ実験小説ばかり書いてますね。
どんな切り口がいいのか。安定して物を書くまでに至ってないですね。その為にはやっぱ量ってことになってしまいますね。

>>小生さん

小生さんこんにちは!

練習だと考えれば、量をこなすのが最良でしょうね。とにもかくにも、書かないことには作品の質もあげようがないとも思えるのですよ。その点、私は作品を書く量が少なすぎるので、これからはガンガン書くように努めます。

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小瀬朧
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男性
自己紹介:
創作怪談、twitterの短文小説#twnovel、短歌など。
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