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ゆっくりと小説を書こう

小説の書き方やお役立ち本などを紹介するBlogです。「小瀬朧」名義で第9回ビーケーワン怪談大賞をいただきました。twitterでtwnovelや短歌などを発表中。

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投稿日:2024年04月20日(土)

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後継者

投稿日:2008年11月24日(月)

風邪も治まってきたのか、悪夢もそれほど酷くなくなってきた。

長い夢をみていた。

その世界で私は半ば廃墟と化した歴史的建造物に住んでいて、毎日やってくる修学旅行生を相手に講義をする仕事をしていた。何千、何万もの学生たちがやってきた。私は彼らに、世界の真理を伝えようと努めていた。やってくる学生たちのなかには、懐かしい私の小学生、中学生時代の友人たちの顔をあった。また、中世のヨーロッパ風の人々もやってきた。武士や軍人もきた。どうやら、時間を超越した世界のようだった。

夢の終わりに近づいた頃だろうか。私は小学生ぐらいの男の子を一人つかまえて、今から教えることを後世に伝えてくれといった。

私は鮮やかなグリーンのゴムボールを男の子に見せた。
「この色はどんな音に聞こえる?」
男の子は首を傾げて困っていた。
「色を音に換えるんだ。すべての色には音がある」
私は7色のパネルを取り出し説明をはじめた。
「黄色が一番わかりやすい。黄色は『きーん』という鋭い音がするだろう。たとえば、檸檬の音だ」
色が色として<見える>のは人間が映像としてそれを処理しているからだ。だったら、色が音として<聞こえる>ふうに処理することも可能なのだ。私はそういうことを、男の子に教えていた。

そして、その男の子が世界の最後の一人だったらしく、彼が帰ったあと、私のいた世界は急激に崩壊し、目が覚めた。



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色を変換する

 色を言葉に変換できることは、だいぶ前から気づいていましたけど、音に変換できるというのは、新鮮な気がします。
 
 音を映像に変換することなら、よくやっていました。好きな音楽を映像化するわけです。あたかも、PVを作るようにです。そして、変換が進むと、音や色と言った属性が失われて、一つの塊のようになっていきます。

 そのことをふまえて、管理人さんの夢を見てみますと、感覚に付随するすべての属性は変換可能、あるいは、結局は一つに集約される・・・・ということになりましょうか。

 しかしこういう込み入った設定の夢は、自分もよく見ます。こう言っては何ですが、一つ夢を持っていかれたような気がします(笑)

>>uenoさん

uenoさんこんにちは!

感覚の変換について、以前uenoさんからコメントを頂いたこともありますので、その影響もあってこの夢を見たのかもしれません。そういう意味ではuenoさんは私の夢の創造者の一人になりますね。

眼にしても耳にしても、脳に入ってしまえば神経細胞同士の刺激の伝えあいなのですから、音が音として聞こえるのはよく考えると不思議です。映像も音も味覚も嗅覚も、脳の情報処理によって生まれるのですから、あるとき突然、今まで知らなかった、感じることのできなかった世界に自分が存在できるのかもしれません。

それにしても、夢を見ているときは恐ろしいほどに世界の真理を悟った気になれたのですが、目が覚めてしまうとほとんど消えてしまうのですね。

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プロフィール

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小瀬朧
性別:
男性
自己紹介:
創作怪談、twitterの短文小説#twnovel、短歌など。
メールでのご連絡は benzine100@gmail.こむ スパム対策なのでこむをcomにかえてください。 


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