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ゆっくりと小説を書こう

小説の書き方やお役立ち本などを紹介するBlogです。「小瀬朧」名義で第9回ビーケーワン怪談大賞をいただきました。twitterでtwnovelや短歌などを発表中。

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投稿日:2024年05月13日(月)

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花村萬月『浄夜』

投稿日:2008年04月23日(水)

先に書いておくけど、俺は花村萬月氏のファンではない。傾倒なんてもってのほかだ。前も書いたけど、本当に偶然、まったく意味もなく、俺の心の奥深くにこびりついているだけだ。カビのようなものだ。カビは放っておくと増殖する。

花村萬月『浄夜』を読み終えた。これは面白い。あまりにも面白いので、普段の読書のときにするメモや辞書引きなんかやめて夢中で読んだ。貪り読むというやつか。面白い。面白い。とにかく面白かった。面白いしか連呼できないのは、じっさいはゆとりある俺がたんに言葉を知らないだけなんだけど、ここはひとつ知的興奮を表していると深読みしてもらえるとうれしい。まれにいる、周りの人から勝手に深読みしてもらえる人にあこがれる。

花村萬月氏は人のコンプレックスをくすぐるのが巧い。性的な意味に近い。脂ぎっていてねっとりとしている。舐め回されている気分だ。まったく、いやらしい。同性に尻の穴をまさぐられているようでもある。たぶん、俺のような階級の人間の尻が好みなんだろう。そして、これが俺の自意識過剰であることも、小説内で見抜いているのだから、作家という人間は恐ろしい。だから、迂闊にファンになってはいけないのだ。傾倒してもいけない。そんなことをしたら、おしまいだ。あくまでも距離をとって、おっかなびっくり覗き見するほうがいい。それでも、覗き見されているフリをしながら、こちらを観察しているだろうこともわかってはいるけど。

一応追記というか。
作品の趣旨から離れてしまうけど、この『浄夜』には小説を書くためのヒントというか本質のようなものが見え隠れしていると思った。それもまた巧妙にまかれた餌だろうけど、俺は食いつかずにはいられなかった。
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プロフィール

HN:
小瀬朧
性別:
男性
自己紹介:
創作怪談、twitterの短文小説#twnovel、短歌など。
メールでのご連絡は benzine100@gmail.こむ スパム対策なのでこむをcomにかえてください。 


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