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ゆっくりと小説を書こう

小説の書き方やお役立ち本などを紹介するBlogです。「小瀬朧」名義で第9回ビーケーワン怪談大賞をいただきました。twitterでtwnovelや短歌などを発表中。

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投稿日:2024年11月22日(金)

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やりなおしの夢

投稿日:2008年09月24日(水)

夢の一般的なパターンだと思うが、学校時代をもう一度やりなおすという夢を頻繁に見る。

やりなおしといっても、えーまた学校行くのかよ、といううんざり感はない。やり直せるんだ、という期待感に充ちた夢が多い。脚色するなら、今の現実に対して、ああ夢でよかったなあ、と胸をなで下ろしている姿を付け加える。

久しぶりに入った教室で感じているのは、未来への希望だ。ここにいる限りは無限の選択肢がある。なりたいものになれる。やりたいことがやれる。生きているということは、約束された幸福に近づくために歩いているのと変わりない。歩いていれば、いつか辿り着く。夢のなかの学校は希望の象徴にも思える。

ところがだ。この夢のパターンは必ず嫌な方向へ向かう。夢のなかで現実を認識しだすのだ。現実の俺がそうだったように、急に学校に来るのが嫌になる。教室に座っていられない。なんでこんなところにいなければいけないのだ。俺は立ち上がり、教室をあとにする。クラスメートが驚きの表情を見せ、先生は俺を追いかけてくる。追いかけてくるとはいっても、俺が取る行動はひたすら無視することだけだ。学校を出ながら俺は、けっきょくいつも同じなんだよな、と思っている。

また別の学校の夢では、上に書いたことを反省しているのかしっかり勉学に励もうと決意する。もう同じ過ちは繰り返さないと夢のなかで思っているのだ。しかし、授業が始まり、教科書やノートを取り出そうとするが机のなかにない。鞄のなかにもない。あるわけないのだ。自分はすでに学生じゃないのだから。俺は立ち上がって先生にいう。わりぃ、俺はもうとっくに卒業していたんだった、帰るよ、と。

そんな夢をもう何百回と見ている。一晩に二度三度見ることもある。不思議なものでそれだけ何回も見ていると夢に馴れてしまうのか、最初の頃に感じていたリアリティは薄れてきて、だんだんと演出が加わる。教室を出るにも悪気をまったく感じず、机を蹴り飛ばしてみたり、出入り口近くの生徒を殴り飛ばしたり、ときには学校そのものを破壊したりするようになった。

夢の解釈は、実はどうでもいい。分析は他人がするもので、俺は俺の見た夢を俺なりに感じ取ればいい、と最近考えるようにしている。

ただ、頻度の問題はどうなんだろう。たまに見るならまだしも、尋常じゃない回数を見ている。さすがに普通じゃないよなあ。念のためいうと、俺は学校へは二度と行きたくない。なんでわざわざ劣等感を味わうために行かねばならんのだ(昔の持論)。もう絶対に嫌だ。だから単純にフロイトのいう願望充足ではない(と思いたい)。


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学校の夢

 自分も学校の夢はよく見ます。
しかし、違うのは、名前や性別、それに境遇が自分と違うところです。それでも、自分であるという意識が確かなので、パラレルワールドの自分であると、勝手に解釈しています。
 しかし、「学校」という空間は多義だと思います。単にかつて、勉強を学んだ所という以上の意味があると思います。だからこそ。たくさんの作家が、「学校」という舞台を作品に選ぶのでしょう。どの作家も一度は、学園物を書いたことがあるはずです。それを発表したか、否かに限らずにです。

>>uenoさん

uenoさんこんにちは!

おそらくほとんどの人にとって「学校」の持つ意味は想像以上に大きく深いのではないかと思っています。だから、uenoさんのおっしゃるように物語において「学校」が舞台に選ばれるのには他の場所と違った特別な意味が込められていると思います。もちろんそれが作家の無意識でもです。
最近読んでいる稲垣足穂や小川国夫でも、学生時代を書いた自伝的小説はどうも他の作品とは違った真剣さというか切実さを感じます。三島由紀夫では「詩を書く少年」が個人的にとても好きなのですがこれも学生時代を書いた作品です。
と、ここまで書いて、自分が好きな小説が、なぜか作家の学生時代を書いた作品ばかりであることに気づきました。井伏鱒二では「休憩時間」という作品が一番好きです。

と、自分の夢と好みはともかく、「学校」の持つ意味をとことん考えてみようと思います。

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プロフィール

HN:
小瀬朧
性別:
男性
自己紹介:
創作怪談、twitterの短文小説#twnovel、短歌など。
メールでのご連絡は benzine100@gmail.こむ スパム対策なのでこむをcomにかえてください。 


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