投稿日:2024年11月22日(金)
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投稿日:2009年03月24日(火)
小説で「姑息な~」と書こうとしたら、ATOKが《使い方に注意》とかいってくる。
「姑息」なんて言葉に何を注意すればいいんだろうと思ったが、解説を見て驚いた。「姑息」には「卑怯な」とか「人をわなに陥れるような」という意味はないそうだ。
「姑息」を広辞苑でひいてみる。
こそく【姑息】
(「姑」はしばらくの意)一時のまにあわせ。その場のがれ。「-な手段」「因循-」
これはぜんぜん気づかなかった。今まで「ずるい」という意味で使っていた。こういう言葉って、なまじ知っているだけに、わざわざ辞書をひくなんてことないからね。ATOKが教えてくれなかったら一生間違えていたかもしれない。やっぱり文章書きにATOKは必要だ。
他に「ずるい」という意味の言葉だと「狡猾」が思い浮かぶ。けれども、念のため辞書でひいてみる。
こうかつ【狡猾】
わるがしこいこと。こすいこと。「-に立ち回る」
狡猾は間違えようがないかも。
わるがしこいというと「小賢しい」もそうかな。
こざかしい【小賢しい】
(1)利口ぶって、なまいきである。
(2)わるがしこい。
小癪はどうだろう。
こしゃく【小癪】
(コは接頭語)こざかしいこと。生意気なこと。
ああ、小賢しいと小癪が同じ意味ってことか。
ところで、「こすい」ってなんとなく方言だと思っていた。中学のとき流行ったんだよ、「おまえ、こすいぞ!」って言い回しが。もっとも、中学生男子が喜ぶ別の意味でだけど、それは語感で察してね。
こすい【狡い】
(1)わるがしこい。ずるい。
(2)けちである。吝嗇(りんしょく)である。
なんだ、「こすい」は「狡い」って書くのか。……ってことは、もしかして今まで「狡い」を「ずるい」と読んでいたのは間違いなのか。
ずるい【狡い】
(1)しなければならないことを巧みになまけたり自分の利益を得たりするために、うまく立ち回る性質である。狡猾である。わるがしこい。
(2)しまりがない。ふしだらである。
「狡い」は「こすい」とも「ずるい」とも読むのか。
ATOK 2009 for Windows 通常版
姑息という言葉が、本来、そういう意味だとは知りませんでした。物書きとしても、恥ずかしいですよね。
しかしながら、半面、こういうことも言えると思います。
例えば、『憮然』という言葉があります。これは本来は、「がっかり」としたという意味なのですが、ある組織の調べによると、70%が間違った使い方をしているそうです。「怒った」という意味に使っているというのです。
しかし、ここまで来れば、「怒った」という意味も付加してもいいかもしれません。言葉というものは本来、生きているものなので、時の変遷によって変化するのは、不思議なことではありません。古文で、「美し」とは「かわいい」という意味なのは、高校で習ったことですが、言葉の意味というものは、国や文科省などが、管理できるものではないのかもしれません。
uenoさんこんにちは。
言葉の誤用は指摘していたらきりがありませんし、正しく完璧に使えている人はまだ見たことがありません。
意思の疎通が第一と考えるなら、意味が通じる限りは、変化の一端として受け入れていくべきだと、個人的には考えています。実際、
uenoさんのおっしゃるとおり、言葉は時の変遷によって変化してきていますから。
これはとても酷い考え方になるのですが、言葉についてうるさいのはつねに上の世代の人間です。そして、彼等のほうから死んでいきます。言葉の正しい(とされていた)意味も一緒に消えていきます。彼等が誤用だと叫んでいた新しい意味も、何食わぬ顔で辞書に追加されていくのです。
さらに傲岸な思い上がりになるのですが、言葉に新しい意味を与えるのも、作家の所行だと思っています。事実、世の中には、作家の○○が使用したということで定着した言葉だってあるはずです。
(さすがに小説家志望であるうちは、ただの誤用と言われてしまいますけどね)
それに、小説の大切な部分は、そんな表面的なことではないとも考えています。言葉を軽視するのとは違いますが、言葉の奴隷になってはいけないと思っています。
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