投稿日:2024年11月22日(金)
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投稿日:2008年10月10日(金)
個性が無いという意味での没個性、良い言葉だ。そういう日本語が存在するかは知らないけれども、俺は好きだ。
個性なんて言葉は今では陳腐すぎてなかなか口に出せないものだが、昔の学校では本気で「個性を伸ばそう!」などと叫んでいたのだ。だいたい、個性ってなんだよ。どういう意味に受け取ってもらいたいんだ。それに、伸びたり縮んだりするものか。遠回しな言い方しなくてさ、はっきり言えばいいんだよね。スポーツ大会や弁論大会や絵画コンクールで上位に食い込む生徒になれってね。我が校の名前を全国にとどろかせ、と。少なくとも、俺の学校はソレだった。田舎の、農家の子どもしかいない学校で何を期待しているんだか。当時の担任の好きな言葉「おまえらはどんぐりの背比べだ」だったかな。可愛い。
それはともかく、当たり前に使われている言葉ほど、危険だ。
恐らく、「個性」という言葉に持たせている意味は、俺のなかでも、あなたのなかでも、当時の学校でも、全部違うと思う。才能や資質、あるいは差異といった言葉と同義になっているかもしれない。辞書を基準にすればいいと思われるが、広辞苑をひいてみても、何の解決にもならない。
でも、面白い言葉だ。「個性」とは抽象的な概念だけれども、個性そのものは抽象化される際に捨て去られたほうのものだからだ。だから、個性とは何かを説明することは辞書的にはできるが、個性そのものは何かと問われたら、もう自分自身を見つめるしかないのである。だって、個性なんだから。
俺は、個性なんてものは、なんだかよくわからないと思っている。もちろん、他の人を見て、あの人は個性があると直感することはできるが、その個性の正体がなんなのかはわからない。そりゃ、他の人と違っているなんてのは見ればわかることでしょうに。
そういうわけで、俺はあえて「没個性」を掲げて生きる。意味は、わかんない。まあ、でも、みんなと同じがいいじゃん。
特別な人になろうなろうとがんばると、いつか死にたくなるよ。
「個性教育なんてくだらない。詰め込み教育なんかで消えてしまう個性なんて個性じゃない」とはビートたけしが言った言葉ですが、まさにその通りだと思います。教育が行ってきた嘘なんて、明々白々ですよね。
「個性教育」なんて、言葉そのものが矛盾しています。第一、教育できる個性なんて存在するはずがない。そんなことに気づかない学校なんて、何も期待できません。もっとも、期待したことありませんけど。
「個性とは何か?」これを管理人さんと議論したら、永遠の連鎖にはまりこんでしまいそうです。個とは何か?自我とは何か」と。
しかし、「個性とは中傷的な~」の論点は目に鱗でした。私はこのような見方を知りませんでした。こういう論理の持って行き方があるのですね。
「没個性」は私も美しい言葉だと思いますよ。実は、自分は生まれてこの方、「個性的」であると言われてきたのですが、何故かこの言葉が好きです。
uenoさんこんにちは!
uenoさんのおっしゃるように「教育できる個性なんて存在するはずがない」ということにつきるかもしれません。もっとも、教育者側のいう「個性」とはおそらく「成績優秀」という意味でしょうね。いまでも私はわからないのですが、当時から「だから個性ってなんなんだよ」と憤慨していました。誰一人として同じ人間など存在しない。それなのに、おまえらは個性がない、と罵られる。個性とはファッション、外見だ、と考えている生徒は、短ランやボンタン(名前あやふや)いわゆる当時の不良ルックに身をつつみ、そして教師に殴られる。可哀想な彼は「個性って言ってるのはセンコウなのによお」とおきまりの台詞を吐く。たぶん、どこでも見られた光景だと思います。あるいは、個性とは他人と違うことを言うことだと考えている生徒は、とにかく相手の言うことを否定するのに夢中になり、ただの天の邪鬼になってしまったりもします。とはいっても、大半の生徒は教師のいうことなど真面目に解釈しようとはしませんから、そういう意味では被害者にならずにすんでいるのかもしれません。
飛躍してしまうのですが、「没個性」には日本的な美の感覚があるような気がします。欧米的な、とにかく自分と他人は違うのだという主張と真逆にある、周囲に溶け込み自然と一体になろうとする「静」の精神とでもいいましょうか、そんな感覚です。だんだんと若者から遠ざかっていく、自分の年齢がそういう考え方にさせているのかもしれません。
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