投稿日:2024年11月22日(金)
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投稿日:2008年10月05日(日)
小説家志望のBlogで、谷川俊太郎の詩集がいったいどういう役に立つのかよくわからないところだが個人的に好きだし、とくにこの『定義』は言葉についてある核心にせまるものがあると考えているから紹介している。とかいいつつ、じつは売ってしまったと思っていたのにこの一冊だけ残っていただけだったりする。
この詩集はとくにいい。『定義』内の作品で有名なのは「メートル原器に関する引用」だと思う。この詩は百科事典からの引用だけで成り立っているという奇妙なものだ。最終行「*平凡社刊・世界大百科事典による」の言葉によって、全体が引用であることに気づく。そこに作者の言葉は一切入っていない。実際に平凡社の世界大百科事典で「メートル原器」をひいてみると、たしかに「メートル原器に関する引用」と同じ文面が見つかるのだが、全文が引用されているわけではないことにも気づく。解説文の前半部分と後半部分が「メートル原器に関する引用」では省略されているのだ。つまり、この詩のなかに作者の言葉はないが、どの部分を引用するかという意思はあるということだ。初めてそれを知ったときは身震いした。
有名なそれは置いといて、『定義』のなかでは他に「世の終りのための細部」「風景画は額縁から流出するだろうか」あたりが好きで好きでたまらない。よくそれを真似して詩を作ってみたりもしていた。
この『定義』を、今朝、部屋の片隅から発掘したことに、何か啓示めいたものを感じずにはいられない。その正体はおそらく自分の無意識が、記憶の底からこの『定義』を掘り起こしたのだと思う。また、数年前、一気に本を売り払ったときに、この『定義』を売らずに残していたのも当時の無意識がそうさせたことなのかもしれない。もちろん、そういう「意味」を与えているのは、今の自分であるのだけれども。
仏教によると、この世に偶然なんてないそうです。私もほぼ同意です。
uenoさんこんにちは!
幼いときから、自分の身の回りの出来事には必ず意味があると感じていました。直「感」のほうですね。そういう経験が多かった。
だから、物心ついて、初めて因果の思想に触れたときは「ああこれだ」と確信してしまい、あれよあれよとはまってしまった思い出があります。
ただ、それが人生最悪の結果を招くことになるのですが……それもまた意味があることだったのでしょう。私の人生は一度終わっているのです。
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