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ゆっくりと小説を書こう

小説の書き方やお役立ち本などを紹介するBlogです。「小瀬朧」名義で第9回ビーケーワン怪談大賞をいただきました。twitterでtwnovelや短歌などを発表中。

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投稿日:2024年11月21日(木)

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眠らなくても夢を見られる

投稿日:2008年10月24日(金)

最近、できるようになった。

精神の健全さから考えると、かなり末期のような気もするが、心の防衛機能という観点からなら、俺のそれは非常によい働きをしている。つまり、極まった現実逃避の一形態だ。

昼間、居間で座布団を枕にごろりと横になる。目を閉じる。行き場を失った雑多な思念が頭のなかで暴れはじめる。いわゆる雑念ともいわれるが、雑念を雑念たらしめるのはそれを雑念だと規定している自分に他ならないから、俺はそれを雑念だとは思わないことにしている。どうぞ、ご自由にしてくださいとばかりに、次から次へと思い浮かぶものをただ眺め続ける。

集中しようとか瞑想しようとか、そういうことも考えない。いや、考えない、ということも考えない。ただそこに「ある」自分をかんじる。いや、かんじる、ということもかんじる必要はないかもしれない。だって、自分はそこに「ある」のだから。「ある」ということそのものが、自分だから。

すると、いつからなのかわからないが、自分が居間に横たわりながらも、何か違う世界を見ていることに気づく。見ているというか、そこに「いる」という感覚に近い。それはもの凄く長い時間にも思えるが、ほんの一瞬なのかもしれない。

昨日、俺はどこか知らない坂道を、知らないはずなのによく知っている女の子と一緒に駆け下りていた。坂の両側は、竹でつくられた間垣とブロック塀と鬱蒼とした雑木林が混在していた。坂道はどこまでも続いていたから、二人はいつまでも駆け続けることができた。しかし、あまりにも加速しすぎたため、俺はこれが現実ではないとわかっているのに、怖くなって目を開けてしまった。

空想と妄想と夢の境目はよくわからないが、あるいはこれが白昼夢というやつなのだろうか。
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プロフィール

HN:
小瀬朧
性別:
男性
自己紹介:
創作怪談、twitterの短文小説#twnovel、短歌など。
メールでのご連絡は benzine100@gmail.こむ スパム対策なのでこむをcomにかえてください。 


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