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ゆっくりと小説を書こう

小説の書き方やお役立ち本などを紹介するBlogです。「小瀬朧」名義で第9回ビーケーワン怪談大賞をいただきました。twitterでtwnovelや短歌などを発表中。

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投稿日:2024年11月24日(日)

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価値観の逆転

投稿日:2008年09月20日(土)

ショートショート的な、いわゆるひねりとオチがキモとなる物語において「価値観の逆転」は基本的な手法だと思う。「視点の逆転」ともいえるかもしれない。俺は藤子・F・不二雄先生のファンなので例をあげるのも先生の作品になってしまうが、たとえば「ミノタウロスの皿」では牛と人間の立場が入れ替わった星の話、「気楽に殺ろうよ」では食欲と性欲の社会的価値が逆転した平行世界の話だ。ちなみに、先に言っておくと、俺は冒頭で書いた「ョートショート」というものが好きではない。「ひねりとオチがキモとなる物語」が好きではない。遠回しに、何かを牽制しているわけだが、そちらはそちらであまりに支持者が多いのでなるべく喧嘩は売りたくない。俺は藤子・F・不二雄先生の作品については、安っぽい響きのある「ショートショート」を超えた次元にあると思っている。同時に、文字だけの小説には不可能な、マンガだからこそ表現できる(この言い回しがすでに陳腐きわまりないが)世界を支持したい。世界とは、最近だったら、空気といったほうがしっくりくるかもね。小説で表現できる空気と、マンガで表現できる空気はまったく違うものだ。

話がそれてしまった。

何が言いたいかというと、「価値観の逆転」で作られた作品は慎重に吟味しないと他人のアイデアとかぶってしまうということだ。今書いている文章は自戒も含めているが、わかる人にはわかるだろうけど、今騒がれている某作品のことだったりもする。タイトルを書くと検索でやってくる人がいて困るんだ。検索でやってくる人というのは、別にかまわないけど、ときにひどく短絡的な感情でもって持論や怒りをぶつけてくるから、怖い。ついでにいうと、俺はどっち(渦中の小説家と漫画家)のファンでもない。俺は藤子・F・不二雄先生の作品と魔夜峰央先生の作品さえあれば残りの人生を楽しく過ごせる。ちなみに小説だったら花村萬月先生だけど。

最後にとんでもなく酷いことを書くが、ショートショートという概念が世の小説家志望たちにある偏った小説観を与えてしまっていることについては、誰か何か書いていないのだろうか。

 
※※※

追記というか、ここまで書いておいて自分がとんでもなく重要なことを忘れていることに気づいた。藤子・F・不二雄先生の短編は最初から大人を意識して描かれたものが多いということだ。純粋に物語の面白さを子どもたちに伝えようとする行為と、社会風刺や問題提起を含めたメッセージ性を同列に語ってはいけないだろう。ああ、うまく言えねぇ。というか、これがうまく言えたら俺はこんなところでくすぶっていない。

※※※

また追記というか、いつもだったらこういうのは消してしまうのだが。「ショートショートの概念」なんてさらりと書いてしまったけど、概念とか言い出すならまず真っ先に俺自身がショートショートの本質を何かつかんでいるのかと自問せねばなるまい。他人にとやかく言う前に、まず省察せよ、か。だったらおまえ書いてみろと言われてもすみませんごめんなさいと謝るしかないのだから。あー、ここでビシっと自作を呈示できたら最高にカッコイイんだろうなあ。だから小説家に憧れる人がおおいのかもしれない。

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本2冊購入『ユング心理学入門』『人口論』

投稿日:2008年09月19日(金)

古書じゃないぜ。ちゃんと楽天ブックスに注文していた本だ。

河合隼雄『ユング心理学入門』
マルサス『人口論』

『ユング心理学入門』はコメントをくださったuenoさんに背中を押してもらったかんじかな。フロイトはいろいろ読んでいる。しかしユングについては変な先入観(オカルト系の)があって、雑駁な知識はある程度はあるけれども、本格的に手を出そうとしていなかった。その先入観が植え付けられたのは今となっては○十年近くも前のことだからどんだけ遅いスタートなんだと言われそうだ。俺の年齢については触れない。

マルサスの『人口論』は、どこまで有名なのだろう。俺はごく最近知った。それも、本の中で「マルサス主義」と書いてあるのを「マルクス主義」の誤植だと思ったのがきっかけだ。ごめん、話作った。マルサス主義については、いろいろと誤解されたり悪意ある解釈をされたりしているらしい。まっさらな何も知らない状態で、ネットの検索で情報を集めると何かもの凄い危険がありそうなので、マルサスの著作を読んでみることにした。「人口は幾何級数的に増加するが、食糧は算術級数的にしか増加しない」というアレだ。これの、だからどうするの部分が俺のなかではあいまいで、人によっては「だから人口を減らすべし!」とか「戦争は必要だ!」とか「後進国の連中の生活水準を上げるな!」とかいくらでも危険な言葉が出てくる(俺はそんなこと絶対に口にしないぜ、念のため書いておくけど)。しかし、当のマルサスはそんなことを言っていないらしいので、まあそれを今から読んでみるわけなんだが。ここまで書いておいてあれだけど、ネットに限らず、不特定多数の人に対して政治・宗教・思想の話はタブー中のタブーだから、その、なんだ、ごめん。コメント書き込む前に深呼吸をしてください。俺は無害です。なんのこっちゃ。

 今調べたら、世界の人口って65億を超えているんだね。67億ぐらいか。俺が子どもの頃は世界の人口が50億を突破したなんてニュースになっていたし学校でも教わった。藤子・F・不二雄先生の短編にも人口をテーマにしたのがあった。コインロッカーのやつとかね。ちょっとあとで調べてみよう。その漫画の中では何億だったか。

観念の砂浜

投稿日:2008年09月19日(金)

それはステキなお城だったけれども、たった今崩れ去ってしまった。長い時間をかけて造り上げた巨大な砂の城だった。

それはたしかにここにあったけれども、波のただ一打ちでとろけるように砂に戻ってしまった。城を構成していた砂はここにあるのに、砂たちの秩序あるつながりは消え去ってしまった。

それは形が無くなっただけなのだからもう一度造ればいい。材料は変わらずここにある。さあ、もう一度造るのだ、と思――えなかった。思うはずの自分が、すでにいなかった。波が自分を消していた。

自分も砂で造られていたから。



およそ何億回も語られた、ありふれた話。

補うのか伸ばすのか

投稿日:2008年09月19日(金)

こんなことはすでに誰かが言っていることだろうけど、何かを目指すとき、目標達成だね、俺の場合なら小説家だけど、少なくとも二種類のタイプの人間が思いつく。

目標を達成するために、自分に足りていないもの補おうとするタイプの人間と、自分がすてに持っているものを伸ばそうとするタイプの人間だ。もちろん、こんなのは類型化のやりすぎなので話半分に聞いてく欲しい。

前者のタイプ、自分に足りていないものを補うことで目標に近づこうとする人はけっこう多いと思う。俺自身がそうだ。小説がうまく書けないのは、小説をうまく書くための知識や技能が足りていないからだと考えている。語彙だったり、比喩だったり、知識だったり。だから、毎日のようにネットでばくぜんと小説の書き方なんかを検索したり、書店で小説指南本の新刊をチェックしたりする。この世界には小説家という完全な存在があって、自分が今小説家でないのは何かが欠けている、不完全だからという考えが根底にあるのかもしれない。どこかで聞いたような理屈だけど。このタイプは、小説とは小説家が生み出すものだから自分が小説家にならない限りは小説なんか書けないとも思っている。

後者のタイプ、自分がすでに持っているものを伸ばそうとするタイプというのは、つまりは才能を自覚している人間だ。才能という言葉はいろいろな危険をはらんでいるからあまり使いたくないけれども、一番わかりやすいと思う。このタイプはなにかきっかけがあって、たとえば小学生のときに作文を褒められたとか中学生のときから小説を書いているとかあるいは完全な思い込みから、すでに自分には小説を書く力があるのだからあとは書きまくればいいだけだと考える。小説家とは小説が書ける人間のことで、小説を書かない限りは小説家になれないと考えている。健全だね。

こういう話になると必ず、両立させればいいだけだろ、という意見がでてくるのだけれども、何か二つの考え方を両立させるのは非常に難しい。まさに理想というやつだ。考え方の問題ではなく、時間の問題だと言い換えてもいい。時間は有限、このひっくり返せそうもない事実があるのだから、頭ではわかっていても現実では何か一つの方法に偏ってしまうのは仕方ない。

結論はとくにない。

俺がいろいろ書くのはけっきょくはメモであり、考え方の整理であり、ゴミ捨てだ。こんなものを頭のなかにいつまでも入れておくより、いったんこうやって外に出してしまった方がいい。常に答えを求めてネットを彷徨っている人には申し訳ないが、ここはそういうBlogなのだ。

Blogの調子がおかしいかも

投稿日:2008年09月19日(金)

書いた記事やコメントがすぐに反映されていないようだ。この記事もいつ表示されるやら。

って、書いた瞬間に今度は反映されていたり。

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