忍者ブログ

ゆっくりと小説を書こう

小説の書き方やお役立ち本などを紹介するBlogです。「小瀬朧」名義で第9回ビーケーワン怪談大賞をいただきました。twitterでtwnovelや短歌などを発表中。

[PR]

投稿日:2024年11月23日(土)

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

本とノートとボールペン

投稿日:2008年10月24日(金)

そんなつもりはなかったけれども、母がショッピングセンターに連れて行ってくれというので出かけてきた。なぜだかわからないが、母は通り道にある文房具店に入ってみたいという。だから、入った。地元で最大規模の文房具専門店なのでいろいろな種類の文具があった。いろいろ眺めた。入るのはいいが、何も買わずに帰るのは気まずい。仕方ないので、安いボールペンとノート一冊を買った。

それはともかく、ショッピングセンターの入り口にバーゲンブックの売り場が特設されていた。「ぞっき本」というのかな。新品だけども安い本。一冊買った。

『名作に学ぶ四字熟語』 鴨川昇/サンマーク出版

四字熟語が実際にどのような使われ方をしているか、文学作品からの引用をもとに解説するという本だ。四字熟語に限らず、言葉ってのは正しい意味はもちろん、正しい使い方を知るのも大切だ。もっとも、四字熟語に関しては、なるべく使わない方向を探すのも大切だろう。偏見だけど。いや、年齢を重ねるほど、やたらと小難しい四字熟語や慣用句を使いたくなるじゃん。俺は、まだ若いつもりだから、ちょっと抵抗したい。とかいいつつ、こんな本を買っているのだから、説得力がまるでないな。



※※※
追記
よくみたらそんなに難しい四字熟語は載っていなかった。普通によく使う、曖昧模糊とか阿鼻叫喚とか意気投合とか傍若無人とか揣摩憶測とか傲岸不遜とか自然淘汰とか軽佻浮薄とか、基本的なものばかりだった。

PR

眠らなくても夢を見られる

投稿日:2008年10月24日(金)

最近、できるようになった。

精神の健全さから考えると、かなり末期のような気もするが、心の防衛機能という観点からなら、俺のそれは非常によい働きをしている。つまり、極まった現実逃避の一形態だ。

昼間、居間で座布団を枕にごろりと横になる。目を閉じる。行き場を失った雑多な思念が頭のなかで暴れはじめる。いわゆる雑念ともいわれるが、雑念を雑念たらしめるのはそれを雑念だと規定している自分に他ならないから、俺はそれを雑念だとは思わないことにしている。どうぞ、ご自由にしてくださいとばかりに、次から次へと思い浮かぶものをただ眺め続ける。

集中しようとか瞑想しようとか、そういうことも考えない。いや、考えない、ということも考えない。ただそこに「ある」自分をかんじる。いや、かんじる、ということもかんじる必要はないかもしれない。だって、自分はそこに「ある」のだから。「ある」ということそのものが、自分だから。

すると、いつからなのかわからないが、自分が居間に横たわりながらも、何か違う世界を見ていることに気づく。見ているというか、そこに「いる」という感覚に近い。それはもの凄く長い時間にも思えるが、ほんの一瞬なのかもしれない。

昨日、俺はどこか知らない坂道を、知らないはずなのによく知っている女の子と一緒に駆け下りていた。坂の両側は、竹でつくられた間垣とブロック塀と鬱蒼とした雑木林が混在していた。坂道はどこまでも続いていたから、二人はいつまでも駆け続けることができた。しかし、あまりにも加速しすぎたため、俺はこれが現実ではないとわかっているのに、怖くなって目を開けてしまった。

空想と妄想と夢の境目はよくわからないが、あるいはこれが白昼夢というやつなのだろうか。

持ち重り、陶然、陶酔、陶冶、薫陶

投稿日:2008年10月23日(木)

持ち重り、という言葉をはじめて目にした。 広辞苑でひいてみる。

【持ち重り】 もちおもり
もっているうちに重さが増してくるように感ずること。

使いどころがよくわからない言葉だ。このように使われていた。
 国書刊行会版『定本 久生十蘭全集』の刊行が、ついに始まりました。 A5判2段組で700ページ近い、ズシリと持ち重りのする第1巻を開いて、その豪奢な内容に、しばし陶然。
幻妖ブックブログ: そう、これが小説だ!より)
 
いつもチェックしている東雅夫氏のブログからだ。ついでに「陶然」という言葉もよく知らないのでひいてみる。

【陶然】 とうぜん
気持よく酔ってうっとりとするさま。「名曲に―とする」「―たる心持」

ああ、そういえば、「陶」の字が入る熟語で「陶酔」があった。

【陶酔】 とうすい
(1)気持よく酔うこと。「美酒に―する」
(2)うっとりするほどにその境地に浸ること。「音楽に―する」

陶酔はよく使うね。自己陶酔とか。 他には「陶冶」って言葉もある。陶冶の「冶」は「治」じゃないね。間違えそうだ。

【陶冶】 とうや
(陶器を造ることと、鋳物を鋳ることから)人間の持って生まれた性質を円満完全に発達させること、人材を薫陶養成すること。「人格の―」

どこで使う言葉なのかよくわからない。とりあえず、このように使われていた。
 
 国民一般が、ごく微細な細部についての意見の対立はあっても、自分たちの道徳的な素質を陶冶することが必要であることを、聖職者の権威によらずにみずから認識し、こうした計画に関心を持つようになったとしよう。
(『永遠平和のために/啓蒙とは何か 他3編』カント、中山元訳、p.132)

漢字を間違えそうな「冶」にはどういう意味があるのだろう。

【冶】 や
(1)金属を精錬すること。金属を溶かして器物をつくること。「冶金・陶冶・鍛冶(たんや)」
(2)女のなまめかしいさま。「艶冶・妍冶」

ついでに「薫陶養成」もよくわからない。「薫陶養成」では広辞苑に載っていないので「薫陶」だけひいてみる。

【薫陶】 くんとう
(香をたいてかおりをしみこませ、粘土を焼いて陶器を作り上げる意)特を以て人を感化し、すぐれた人間をつくること。「父母の―を受ける」


意味を調べるのはいい。次にまたどこかで見かけたときに、覚えていれば、それで幸い。でも、自分の文章でこれらの言葉が自然に出てくるようになるのはいつだろう。

解決はできないがちっぽけにすることならできる

投稿日:2008年10月23日(木)

以前、悩みにはどこか楽観的な部分があると書いた。

それが「悩み」と呼ばれるうちは、言葉の厳密な定義はともかく、解決される可能性があるという希望が含まれているからだ。悩みの原因が何か障害によるものだと自覚しているなら、その障害を取り払うことで悩みも解決されると考えるということでもある。

自分のことをたなにあげるなら、小説が書けない「悩み」などといっているうちはまだ切羽詰まっていない。自分が書けないのには何か理由があるはずだ。それを突き止めてしまえば、書けるようになるに違いない。内心、こう考えている。これは酷い楽観だろう。

ところが、自分が「悩み」だと思っていることが、実は「悩み」なんて生やさしいものではないことだってある。本当は、解決策なんか何もないことのほうが多いだろう。それでも、解決の可能性があるのではないかという儚い望みによって、それが無理矢理「悩み」へと格上げされている場合もあり得るということだ。

自分が抱えているそれの正体は「悩み」なんかではなく、「不安」や「恐怖」といった、心の内奥にひそむ暗闇かもしれない。深淵という言葉が無性に使いたくなる、あの暗闇のことだ。

小説家志望の「私」は、今、その深淵に呑まれかかっているのに、作り笑いを浮かべながら助けを求めているのかもしれない。そして、その様子は見ている周りの「私」にも明らかであって、もう助からないとわかっているのに、やはり作り笑いを浮かべながら、大丈夫だよ、助かるよ、と声をかけているのかもしれない。

かかる状況に置かれたとき、解決なんかできないとわかったとき、どうするだろう。もっと大きく深く暗い深淵を他に探すはずだ。ああ、あの恐ろしい深淵に比べれば、自分はまだましだ。自分の深淵はなんとちっぽけだったんだろう。そうして、つかの間の安心感を得る。繰り返し、繰り返し、完全に呑まれるまで。

自分の抱える問題が解決できないとき、自分より酷い境遇の人々を見て、自分自身のそれを矮小化してしまうという、よくある話。



メモ専用のデジタル機器が発売される

投稿日:2008年10月22日(水)

文庫本サイズの本体を開くと液晶画面とキーボードが現れ、テキストの入力ができる。そんなアイテムが11月に発売される。商品名は「ポメラ」。俺の説明より、リンク先の商品説明を見た方が早いだろう。

デジタルメモ「ポメラ」 | KING JIM

電源オンから2秒で起動。日本語入力にはあのATOKを採用している。本体には1ファイル8000文字、6ファイルまで保存可能。microSD(最大容量2GB)のスロットとUSBを装備しているのでデータのバックアップも問題ない。単4アルカリ乾電池2本で約20時間駆動するという。

さらに詳しいスペックを見てみると、画面は4インチTFTモノクロLCDでVGAサイズ(640×480ドット)、キーボードはパンタグラフ式でキーピッチ約17mm。重量は乾電池を含んで約370g。

発売元はラベル作成機器の「テプラ」で有名なキングジム。価格は税込みで27300円。発売は11月10日予定ということだ。

注目しているのは電源を入れてから2秒で入力可能となる点。これはデスクトップパソコンはもちろん、ノートパソコンでも不可能だ。紙のノートやメモ帳を開いてペンを取り出すまでとたいして変わらない。さらに、余計な機能が一切なく、テキスト入力だけに特化しているので開いてすぐに入力を開始できる。いうまでもなく、メモにしてもアイデアにしても、それを書き留めるまでのスピードがもっとも重要だ。

紙のノートやメモに記入したものは、内容によって、いずれパソコンに再入力することになる。それがちょっとしたメモならいいが、ノート1ページ分ぐらいのBlog用の文章になると、同じ文章をもう一度パソコン上で書くのはけっこうつらいものがある。その点、この「ポメラ」なら、最初からテキストデータなのでパソコンに転送するだけでいい。

使い心地によっては、この「ポメラ」を小説の執筆に使うことも可能かもしれない。1ファイル8000文字という制限はあるが、2GBまでのmicroSDが使えるならまったく問題ないのではないか。最終の仕上げはパソコン上で行うのだから、少しぐらいファイルが分割されてもいいだろう。



個人的に、かなり欲しいと思っている。パソコン関連アイテムとして見ると、その機能の少なさはマイナスであり、マニアにとってはつまらないかもしれない。しかし、文房具として考えれば、これほど文章書きのニーズにあったものは今までなかったのではないだろうか。ぜひ実物に触ってみたい。


twitter

facebook

レコメンド

人気記事

ブログランキング

にほんブログ村 小説ブログ 小説家志望へ

★ブログランキングに参加しています。

カレンダー

10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

プロフィール

HN:
小瀬朧
性別:
男性
自己紹介:
創作怪談、twitterの短文小説#twnovel、短歌など。
メールでのご連絡は benzine100@gmail.こむ スパム対策なのでこむをcomにかえてください。 


バーコード

ブログ内検索

あわせて

あわせて読みたいブログパーツ

アクセス解析

忍者アナライズ

お知らせ