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ゆっくりと小説を書こう

小説の書き方やお役立ち本などを紹介するBlogです。「小瀬朧」名義で第9回ビーケーワン怪談大賞をいただきました。twitterでtwnovelや短歌などを発表中。

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投稿日:2025年01月22日(水)

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『天気の好い日は小説を書こう』

投稿日:2008年06月01日(日)

三部作のうち一冊を読み終えた。芥川賞作家によるワセダ大学(と表記されている)での講義録。講義録だから話し言葉で書かれている。どうでもいい雑談と(笑)マークがちょっと鬱陶しいと思ったけど、肝心の小説についての部分はとてもわかりやすかった。買ってよかった。もっと早く読んでおけばよかった。

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ワセダ大学小説教室シリーズ3冊購入

投稿日:2008年05月29日(木)

三田誠広氏の

『天気の好い日は小説を書こう』
『深くておいしい小説の書き方』
『書く前に読もう超明解文学史』

三作をまとめて購入した。最初はどれか一冊でいいのかなと思っていたけど、これってシリーズだったんだなあ。3冊なら1500円を超えてアマゾンが送料無料になるからいいかなと。これから読む予定。

最近俺は無駄に知恵をつけてきたので、以前のように手っ取り早いハウツー本を求めなくなった。すごい成長だ、俺。もうひとつわかったことがある。自分の馬鹿を本当にアピールしたいなら、馬鹿であることをアピールしてはダメなのだ。それもわかった。というか悟った。自分で自分のことを馬鹿であると強調する者は、自己分析のできる、あるいは謙虚な態度のとれる悧巧な者だと思われたいのだ。かっこつけである。だから、本当に馬鹿であると思われたいのなら、逆に自分がいかに悧巧な者であるかアピールすればいいのだ。これほど馬鹿なことはない。

ちなみに、他人から馬鹿だと思われて得をすることはまったくない。だからといって、一種のマゾヒズムであると単純にいうこともできない。昔、大学へ進学した同級生は、久しぶりに俺に会うと、まるで生ゴミを見るかのような目をしてくれた。侮蔑とか嘲笑とか憐憫とかそんな高級な感情ではなく、道ばたのゲロの構成物を観察するときのような目だった。ああ、悔しい。悔しい。とにかく悔しい。

話がそれた。

根上生也『トポロジカル宇宙 完全版』

投稿日:2008年05月19日(月)

買った。読み終わった。こんな本を読み終えることのできた俺ってすごいと思う。

本をむずかしさによって勝手に分類すると次の4種類があると思う。

1,かんたんなことを、かんたんに書いた本
2,かんたんなことを、むずかしく書いた本
3,むずかしいことを、かんたんに書いた本
4,むずかしいことを、むずかしく書いた本

今回読んだ『トポロジカル宇宙』は3番だった。とんでもなくむずかしいことを、だれにでも読めるようにかんたんに書いた本なのだ。何についての本かというと数学なのだが、数式はまったく出てこないし、専門用語もほとんど出てこない。「トーラス」というキーワードが出てくるが、それはドーナツ型のことであってむずかしくはない。 扱っているテーマは「宇宙の形はどうなっているか」だ。

宇宙の形と言えば、今だったら「果てはないけど有限だよ」と、物理やSFが好きな人は言うと思う。ていねいな人だと「2次元にたとえると、地球の表面は有限だけど果てはないよね。それと同じかんじで、3次元の宇宙も有限だけど果てはないんだよ」と説明してくれるはずだ。つまり、球面と同じで3次元の宇宙空間も、まっすぐ進み続ければスタート地点に戻ってくる、たてもよこもたかさもつながっている空間なんだよ、と。3次元のなかにそういう「果てはないけど有限な3次元のもの」をおくことはできないから、それはそれでそういうものなんだとイメージするしかない。厳密には、3次元の脳を持つ俺ら人間にはイメージすらできないことだけど。今まではここで思考は終わっていた。

しかし、この『トポロジカル宇宙』では「そういうものだ」では終わらせない。俺たちが4次元空間を見られるように「覚醒」を促すのだ! そんなことができるのか。まず3次元とは、たて・よこ・たかさの3つの軸がそれぞれ直角に交わる空間のことだ。これは誰にでもわかる。というか知っている。そこに住んでいるのだから。4次元とはそこにもう一本、4番目の軸がそれぞれに直角に交わる空間だ。普通に考えると、それはありえない。不可能だ。よって、4次元空間を見ることはできない。

ところが、それでも4次元空間をイメージさせるための「奥義」がこの『トポロジカル宇宙』には書いてある。その「奥義」とは、本書の47ページにある3次元空間を表した図に「鉛筆を立てる」ことなのだ。本に立てた鉛筆が、4次元の4番目の軸にあたる。つまり、2次元(本)+3次元(えんぴつ)で4次元を表現しているのだ(と思う)。なるほどこれならたしかに、たて・よこ・たかさの3軸に4番目の軸が直角に交わっている……のか!? わかったようなわからないような。

これが理解できれば「覚醒」の始まりらしい。ああ、ここまでの文章を書くだけで脳細胞が激烈に活性化しているような気がする。こういう空間に対する観念を言葉で表現するのって、むずかしいとかかんたんとかいうレベルの話じゃない。こうなると、何かを知っているか知らないかという知識の有無や量の問題じゃなくて、本当の意味での頭の働きを要求される。

とりあえず俺がこの本を「読み終わった」のは本当だけど「覚醒」には至っていない。暇な人は本書を買ってチャレンジしてみてはどうだろう。明らかに質が違う脳の疲労を味わえるよ。


追記
「時間軸があるから宇宙は4次元だよ」と言う人もいるかもしれない。でもそれは「時空」の話であって、この本では「空間」として取り扱っているから、宇宙は3次元なのだ。

中井正一『美学入門』

投稿日:2008年05月16日(金)

購入した。読み始めたところだ。

俺が惚れてしまった作家の先生が「あれは分かりやすい、よい本でした」と一言感想を書かれていたので迷わず購入に至った。『美学入門』、正直なところ、どんな本なのかよくわからない。読んで何を得られるのかわからない。そもそも、「美学」って何だ。そういう学問があるのだろうか。

目的不明の読書になるが、脳に負荷をかけるという意味では、無駄にはならないだろう。

小林泰三『天体の回転について』

投稿日:2008年05月10日(土)

昨日買ったやつ。読み終えた。面白かった。短編集だった。

微妙にグロテスクというかスプラッターな話があったのには油断した。前知識なしにいきなり読むとこういう驚きがあって楽しい。ところで、アイデアが命のSF短編にうかつな感想を書くとネタバレになってしまうと思う。俺みたいな単純な人間は物語の核心部分をすぐに他人に話したくなってしまう。これは困ったことだ。かといって、ストーリーに触れずに感想だけを書くという高等な技術も持ち合わせていない。やっぱり、面白かった、この万能の一言で済ましてしまう。面白いの語源にわりと忠実な意味でね。すなわち、心に思うことがいちじるしい(『語源辞典 形容詞編』より)。……持っていてまったく役に立ちそうもない辞書だな、これ。

SFを読んだあとは空想が広がるというか知的好奇心が活性化するというか、そういうステキな時間があるので好きだ。タイトルにもなっている「天体の回転について」は、ほんとに軌道エレベータ<天橋立>がメインの話でただひたすらエレベータに乗っているだけなのだが、その間に語られる宇宙に関する知識がなんともいえず楽しい。それでいて、どこか物悲しい、過去への哀愁にも似た絶望感が漂いながらも、一片の残された希望(なのかどうかはわからないけど)のある、よくできた物語だった。何かの終わりは、別の何かの始まりでもあるんだろうな。

「時間争奪」は不思議な話だった。<川はどこから始まるのか>、この質問の別回答なんて今まで考えたこともなかった。理解するのが難しかった。主人公もそうなのだが。それはともかく、クトゥルー好きがにやりとするような描写があって愉快だった。俺たちには逃げ場なしなのか、ああ、恐ろしい、恐ろしい。

小林泰三氏の作品を読むのが初めて(「玩具修理者」はDVDだけ見た)だけど、かなりいいね。他の作品も読んでみたい。










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創作怪談、twitterの短文小説#twnovel、短歌など。
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