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ゆっくりと小説を書こう

小説の書き方やお役立ち本などを紹介するBlogです。「小瀬朧」名義で第9回ビーケーワン怪談大賞をいただきました。twitterでtwnovelや短歌などを発表中。

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投稿日:2024年11月23日(土)

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仕事の夢は北へと向かう

投稿日:2008年09月25日(木)

夢のなかの方向感覚について書いたとき、仕事の夢のことを忘れていた。

あまり記憶に残っていないが、仕事に関係する夢のそのほとんどが北へ移動する内容だ。ところが、現実では、俺は北へ通勤するとか仕事で移動するとかということはまったくなかった。会社は自分の家から見て東方向にある。仕事で頻繁に店舗間を移動していたけど、北には一店もない。それにもかかわらず、夢のなかでは仕事のために北に向かっているのだ。

そして必ず、北には知らない町がある。

俺は商品を届けるために会社のワゴン車を運転しているのだがどこに向かっているのか自分でもわからない。わからないのに走り続けているからだんだんと不安になってくる。そのうち見たこともない町並みになる。時計を見れば会社に帰るのに間に合わない時間だ。もう仕事なんかどうでもいいからとにかく帰ろうという気持ちになる。しかし、仕事だからそういうわけには行かない。この商品を届けなければ店が困ったことになる。そのうち見覚えのあるチェーン店の看板を見つける。ああこんなところにもうちの店があったのかと思い、安心しながらクルマを止め、商品を店内へと持ち込んでいく。すると、店内は荒れ放題でやる気のない店員がタバコをふかしている。俺は怒鳴りつける。おまえら何をやっとるか! 

だいたいこれの繰り返しだ。仕事の内容は現実とほぼ同じなのに舞台だけが違う。常に不安を伴っている。最後は怒る。この会社に勤めていたときに頻繁に見ていたが、会社を辞めてからもときどき見る。

まったく現実的で面白みのない夢だけど、やはり何か意味があるのかなあ。




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難しいことを簡単にいう

投稿日:2008年09月25日(木)

難しいことを難しい言葉で説明する。
難しいことを簡単な言葉で説明する。
簡単なことを難しい言葉で説明する。
簡単なことを簡単な言葉で説明する。

一般的には、難しいことを簡単な言葉で説明できる人ほど優秀であると思われる。俺もそう思う。そういう人には天賦の才を感じる。師と崇めたくなる。どこまでもついて行きたくなる。俺もそういう人になりたい。

だから、なるべく普段から簡単な言葉を使うようにしているのだけれども、難しいことを簡単な言葉で説明するというのは途轍もなく難しいことなのだ。まず、その難しいことを自分が完全に理解している必要がある。理解とはなんぞやという根本的な疑問も沸いてくるかも知れないがとりあえずは置いておく。次に、その難しいことを別の言葉で置き換えるという作業がある。そのためには、説明する相手の言語レベルを見極めるセンスが必要となる。よく言われるのは、小学生にもわかるように説明しよう、だけれども「小学生にもわかる言語レベル」がわかるのは実は凄い人間だと思う。なぜなら、言語レベルとは書いているけれども、それが意味するのは語彙の量ではなく、言語によってもたらされる思考能力の程度だ。つまり、相手の知っている言葉に置き換えるだけでは不十分で、相手の考え方とものの見方までをも考慮しなければならないのだ。

ときどき難しい本に出会う。著者はなるべく簡単な言葉で説明しようとしているのだが、どうにも俺にはわからないときがある。語彙の問題ではない。意味のわからない単語をすべて辞書で調べたとしても、あるいは最初から簡単な単語だけで書かれていたとしても、全体として意味がわからないということがよくあるのだ。これは俺の思考能力の限界を超えているということだ。どんなに言葉を簡単にしても、処理はできないだろう。その考え方を理解できるだけの考え方が俺にはまだないということなのだ。

ちなみに俺がまだ会社員時代に、中学生の職場体験の担当になったことがあった。中学生が夏休みを利用していろいろな仕事を体験してみるというアレだ。俺が若いときにはなかった。その職場体験にくる中学生の子のために、俺は自分の業界の仕組みや商売の基本のようなものをできる限り簡単な言葉で書いた資料を作った。しかし、反応はまったくだった。なんだかわかりませんですううう、という雰囲気がひしひしと伝わってきた。そしてやっと、ああだから職場「体験」なんだな、とわかった。言葉を使った理屈で理解するのが難しいから、体験してもらうんだな、と。

だからこそ、難しいことを簡単な言葉で説明できる人間は凄いと思うのだ。体験や経験を通さずに、言葉の力だけで未知のものを理解してもらう。というより、言葉の力でもって、体験や経験と同じものを得てもらう。これは並大抵のことではないだろう。

で、小説の話になるのだけれども、その並大抵のことではないことをあえてやろうとしているのが小説家ではなかろうか。とんでもなく難しいことを、誰にでもわかる言葉、小説にして読者に伝えている。それが見事な小説は、面白いのだ。もっとも、小説のなかには、簡単なことを難しい言葉で説明しているだけのものもあるだろうけどね。間違った文学観で書かれた俺らの小説とか。


※※※
蛇足。間違った文学観↓

とにかく難しい言葉に置き換えて並べりゃいいさあ。
情景を事細かく描写すればいいさあ。
主人公を悩ませていればいいのさあ。

か?

終わる夜

投稿日:2008年09月25日(木)

何が欲しいのですか、と聞かれた。
何も欲しがらない心が欲しい、と答えた。

あなたは黙ってわたしの瞳を覗き込んだ。
わたしも黙ってあなたの瞳を覗き込んだ。

ああ、わたしが映っている、と言おうとしたその口を、あなたは自分のくちびるで塞いでしまった。
だから、わたしはまぶたを閉じて世界を消してしまった。
夜は終わって、夜が始まった。
永遠、というほどではないかもしれないけど、たぶんそれに近い夜。

消した世界が帰ってくる日は、もうないだろう。

言葉が言葉を生むのか

投稿日:2008年09月25日(木)

そう考えてみると、なんだかとても安らかな気持ちになってくる。

自分の思考のスタンスは、「言語は思考を表現するための道具ではない」「言語によって思考が影響を受ける」「言語が思考そのものだ」を信奉するものだった。しかし、これが小説になるとどうやら「言葉は小説を表現するための道具」(言語を言葉に変えたのはただの雰囲気だよ)としか俺は思っていなかったらしい。まったく応用というものができない人間だな、俺は。

とかいいつつ、なんとなく昔書いていた詩を読み返して見ると、完全に言葉先行・感覚優先のものばかりだった。悪くいえば言葉の響きと雰囲気に頼っただけの詩ばかりなんだけれども、詩を生みだそうという気迫は、小説を書こうとしている今のその比ではない。

もちろん、詩と小説は違うものだけれども、創作する心の根幹までもが違っているわけではないだろう。根っこは同じはずだ。それなのに、詩ではなく小説を書こうとした途端、言葉を単なる道具のように扱い、さらには言語そのものが鬱陶しいルールの塊にしか見えなくなったのは、致命的だ。

敬愛する花村萬月先生のお好きな「言葉に淫する」という言い回し、まさにその意味をまるでわかっていなかったのだろうか、俺は。

寝る。

今日は3冊買ってきた

投稿日:2008年09月24日(水)

数えたから間違いない。今日は確かに3冊買っている。前回は買った本の数まで間違うという精神不安定ぶりだったが今日は大丈夫。今日は大丈夫。今日は大丈夫。今日は。

BOOKOFFの105円コーナーっていいよね。必要のない本でも105円なら買ってしまう。もちろん、必要はないといっても興味はあるのだから無駄にはならないと思う。

『3日でわかる 古代文明』
『社会思想史』
『唯物論と弁証法』

『3日でわかる 古代文明』はダイヤモンド社だからナツメ社や日本文芸社の雑学シリーズと同じで社会人向けかな。表紙カバーの折り返し部分に「今さら他人に聞けない古代文明の基本と常識をズバリ解説!」とあるのがなんだか妙に面白い。日常生活において、古代文明について他人に聞くような機会があるのだろうか。その「他人」は古代文明に詳しいのだろうか。「人に聞けない」ではなく「他人に聞けない」のはなぜだろう。あれ、他人と書いて「ヒト」って読んだっけ。どうでもいいか。このどうでもいいことが、面白い。タイトルに「3日で」と入っているけれども、どこにもその根拠はない。つまり、手っ取り早い、インスタントな知識の提供ということを示したいのだろう。売る気あるのかこの出版社は! だめっぽい参考書みたいなネーミングだな。

『社会思想史』はなんだかわからんけど買ってしまった。なんじゃろか。ぼくわかんない。

『唯物論と弁証法』もなんだかわからんけど買ってしまった。なんじゃろか。ぼくわかんない。





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プロフィール

HN:
小瀬朧
性別:
男性
自己紹介:
創作怪談、twitterの短文小説#twnovel、短歌など。
メールでのご連絡は benzine100@gmail.こむ スパム対策なのでこむをcomにかえてください。 


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