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ゆっくりと小説を書こう

小説の書き方やお役立ち本などを紹介するBlogです。「小瀬朧」名義で第9回ビーケーワン怪談大賞をいただきました。twitterでtwnovelや短歌などを発表中。

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投稿日:2024年11月23日(土)

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『名作探偵KOTEN』を見た

投稿日:2008年09月29日(月)

日曜日の夜11時からNHK教育で再放送していた。この回はナボコフの『ロリータ』を採り上げていた。俺はこの番組を見るのは初めてだ。新聞欄には「名作探偵コテン」なんて書いてあるからどんな冗談だろうと思ったら文学を題材にした真面目な番組だった。

ナボコフの『ロリータ』はおちんちんが多感すぎた頃にある種の間違った期待感を抱きながら読んだことがある。俺だけじゃないと思うけどさ。だって、ロリコン、ロリータ・コンプレックスの語源っていうじゃない。ただそれだけの理由で読み始めたのだから、当時の俺には理解できるわけもなく、投げた。

だけど昨日の番組を見ていて、ああ今の俺の年齢だったら理解できるかもしれない、と直感した。読みたくなった。本棚を漁ったけどもうなかった。またBOOKOFFにいって探すか。たしか105円コーナーにあったのを覚えている。

この番組で「信頼できない語り手」という手法を初めて知った。あとで詳しく調べよう。
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『ツジツマ』をみた

投稿日:2008年09月27日(土)

金曜日の夜にテレビ朝日で放送していた『ツジツマ』という番組を見た。よくCMをしていたし、ちょうどタモリ倶楽部の前だったのでチャンネルを合わせて見ていた。

けっこう面白かった。とくに俺らみたいな創作系の連中だったら参考になるかと思って期待しちゃうよね。

出演したのは中川翔子、次長課長の河本準一、中村中の三人。番組の内容は、出演者が与えられたお題でドラマを作るというもの。お題の出し方もちょっと変わっていて、「ファーストシーン」と「ラストシーン」と「テレ朝からのお願い」の3つが与えられる。たとえば、次長課長の河本準一に与えられたお題はこう。

・ファーストシーン
 ドアを開けると・・・そこにいた全員の視線が私に向けられた

・テレ朝からのお願い
 新車でドライブ

・ラストシーン
 そして、二人は拳銃で胸を撃ち抜かれた

ストーリーの頭と結末が決まっていて、そのつじつまを合わせるってことで『ツジツマ』らしい。ちなみに「テレ朝からのお願い」は、実はスポンサーアイテムだったりする。宣伝も兼ねてるのね。そういう番組か。

このお題は俺ら視聴者もドラマの前に見せられている。だから、このストーリーでどうやってそのラストシーンに持っていくのだろうという面白さもあった。作るほうは視聴者の予想通りにならないように頭をひねるってことだね。

番組のホームページはこちら。
テレビ朝日|ツジツマ



言葉を得るために言葉を捨てる

投稿日:2008年09月26日(金)

俺は今でもこだわっているのだがどうにもうまく説明できない。ただの言葉遊びと思われるかも知れない。だけど、何かの本にああこれだと思う記述があったはずなのだ。それを探していた。

で、やっと発掘した本のなかからみつけた。昔読んだ本だ。売らずに残っていた。小説じゃなくて詩の本だけれども、黒田三郎氏の『詩の作り方』にこう書かれている。以下引用。
 

 T・E・ヒュームは比喩的表現について述べ、「われわれの多くは、ものをそのあるがままに見ることはなく、ただ、言語として具象化されている、ありあわせの類型を見るだけである」と言っています。ことばというものは、表現するときだけでなく、存在を見るときにさえ、人間とものとの間に立ちはだかるのです。
 ヒュームは、この二重の困難が詩人にあることを示しています。見る場合にも表現する場合にも、類型化し、習慣化したことばが障害となるということです。比喩的表現は、経験を直接に、リアルに、全部をそっくりそのまま伝えようとする役割をもっています。しかしそれ以前に、詩人は、ブーアスチンの言うマス・メディアの生んだ疑似イベント(できごと)のイメージや、ヒュームの言う習慣化し、類型化したことばの障壁から、みずからを解放しなければならないでしょう。(黒田三郎『詩の作り方』)


引用終わり。
先日書いた雑記の、ナトリウムランプという言葉を知ってしまったときの困惑もこれに近い。名前を知らなかったときは、夜の国道を照らすオレンジ色の灯りに様々なものを感じ取っていたが、ナトリウムランプという言葉を知ってからは、まず「ナトリウムランプ」という言葉が思い浮かぶようになってしまう。記憶の片隅にある幼い日に見たトンネルのオレンジ色の灯りも、長い果樹園の農道を抜けたときに目にする国道の灯りも、大雪の真夜中に見た幻想的なオレンジの世界も、油断するとみな一つの言葉にまとめられてしまう。それはナトリウムランプに限ったことではなく、自分の身の回りのもののほとんどが、同じように言葉による束縛を受けているのだ。何かをみたときに、まずそれの名前が頭に浮かぶのだが、そこで普通はストップしてしまう。そこから先に進めない。モノの名前だけではなく、名前の知っているこの世のありとあらゆる現象についてもそうだろう。

とはいいつつも、これはあくまでも詩を書くための理屈であって小説に適用されるべきものとは限らない。だいたい、俺はこんなことにこだわっているからいつまでたってもまともな小説が書けないのだ。

詩人は世界の純粋な観察者であろうとするけれども、小説家は虚構によって世界を造り替えようとする。前者の「世界」と後者の「世界」は指し示すものがかなり違うのだが、書いている俺自身でもたぶんわかっていない。ただ、詩を書いたことのある人ならなんとなくわかるのではないだろうか。その「なんとなく」の壁がぶち破れなくて苦悩するのだとも思う。

どちらにしろ、世界と自分とのあいだに常に言葉が存在するのは事実だ。言葉はただの道具だ、なんてとてもいえないと思うが、どうだろう。


※※※
ごめん、どうしても最後かっこつけてしまう。深い意味はないよ。基本的にこのBlogは自問自答、すべて自分に向けている言葉だと思ってください。
 

小説が書けない理由

投稿日:2008年09月26日(金)

匂いだ。

小説につきまとうある種の匂いが嫌なのだ。その匂いをむりやり言葉にしてみるなら、わざとらしさ、まわりくどさ、うそっぽさの入り交じったものと俺はいう。その匂いが漂いだすと、もう顔をそむけるしかない。そう書いている自分の文章がすでに匂っているのだから、まったく言葉というものは生々しい。その匂いが嫌だから、自分でも書けないのだ。

と、俺の抱いている小説への奇妙な感覚を言葉にしてみた。ちょっと限界。だけど、なんとなくこの匂いってのはわからないかなあ。

寝る。寝れば、また何かわかるだろう。

※※※
くさい台詞ってやつじゃないぜ。

カードメモでちょっと後悔

投稿日:2008年09月25日(木)

このBlogのかなり初期に書いているんだけれども、俺はとにかくメモやアイデアを書き残すときは、ダイソーで買った9センチ四方の400枚入りメモ用紙を使っていた。このメモ用紙の一枚一枚をカードに見立てて、一枚一項目の原則で記入し、あとから関連するカードをまとめたり、KJ法(だっけ?)のような発想法に使おうと目論んでいた。

ゆとしょ! ゆとりある俺の小説ブログ メモはやっぱり紙がいい、そしてブタは俺から生まれる

しかし、この方法は枚数が少ないうちはいいのだけれども、何百枚とたまってくると処理のしようがなくなる。メモを残したという記憶はあっても、そのメモに辿り着くのが大変なのだ。ご丁寧に記入するごとにメモ用紙を切り離していたから時系列無視のばらばら状態で、探すためには一枚ずつ見ていくしかなかった。

それもあって、途中からノートに切り替えていた。どんなメモでもアイデアでも一冊のノートに書き込んでいくとやり方だ。最近また流行っているかも知れないが、このやり方はかなり昔からあるものだ。人によっては「アイデアマラソン」なんて言葉に聞き覚えがあるかもしれないし、「情報は一冊のノートにまとめなさい」というようなタイトルの本もベストセラーになっているようだ。昔、「超整理法」という本が流行したときには「情報を分類しない」という考え方がけっこう斬新だと思って俺も真似をした。

まあ、自分のやり方をころころ変えるというのは、人によってはつらいことかも知れないけれども、俺はそういうのぜんぜん気にしないから、カードにメモしていくやり方はもうやめようと思う。実は今でもたまにはカードにメモしていた。これからは完全にノートに切り替える。二つのやり方を同時に行うのは最も効率が悪いと思う。ノートに書いたのかカードに書いたのか、探す先が二つになってしまうからね。

それでも、カードの有用性は別の所にあるので完全に否定はしない。カードはアイデアの発想に使える。このあたりのことは「知的生産の技術」が本家なのかな。この本も昔大流行したよね。

で、ちょっと後悔しているというのは、今までに書きためてきたカードメモをこれからどう活用するか、だ。破棄するわけにはいかないし、ノートに書き写すなんてのもナンセンスだ。これは覚悟を決めて、分類するしかないかなあ。ちなみに内容は、本を読んでいて出会った知らない言葉や言い回しを書き取ったものがほとんどだ。あとはちょっとしたアイデアと夢の記録か。今となっては意味不明のものも多い。

分類していてなにかネタが見つかったらまたこのBlogに書くとしよう。

 

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プロフィール

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小瀬朧
性別:
男性
自己紹介:
創作怪談、twitterの短文小説#twnovel、短歌など。
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