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ゆっくりと小説を書こう

小説の書き方やお役立ち本などを紹介するBlogです。「小瀬朧」名義で第9回ビーケーワン怪談大賞をいただきました。twitterでtwnovelや短歌などを発表中。

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投稿日:2024年11月21日(木)

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『博士の愛した数式』

投稿日:2010年02月15日(月)

 昨晩眠れなかったので、適当に本の山から取り出した本。読んでみたら面白く、夜中の3時までかかって一気に読み終わりました。

第1回の本屋大賞を受賞した作品として書名はかなり前から知っていました。じっさいに購入したのは、前田塁『小説の設計図』で取り上げられているのを読んでから。別に『小説の設計図』が巧い宣伝になっていたわけではありません。ただのきっかけです。むしろ、変な先入観を植え付けられてしまった、と読み終えた今では思うぐらいです。

記憶障害の老数学者と美しい数式の世界をモチーフにしているのですが、当初予想していたインテリ臭は一切なく、ひたすら「愛情」を感じさせるストーリーでした。

読み終わった後、こんなにも長く余韻に浸れる作品は久しぶりです。


うーん。やっぱり何らかの評価を得ている作品はとにかく読んでみるべきなんだろうかなあ。


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道をやって来る夢

投稿日:2010年02月15日(月)

 非常に幼いころの夢のパターンですが、「○○が道をやって来る」がベースとなった夢は大変恐ろしく、今でも心の奥底で私にとっての恐怖の原型を維持しています。

舞台となる道は我が家の裏にあります。東西にのびる細い町道で、西に数十メートル行けば国道と交差し、東に向かえば遙か遠くに街を見下ろす緩やかな坂道です。

先月、姪と動物園に行って象を見たときふっと思い出しました。夢に間違いないのですが、その道を象がゆっくりとやって来る光景です。ドスンドスンと重々しい足音が鳴り響き、窓から見ると象が鼻を左右に振りながら徐々に近づいてきます。

今思うと何が怖いのか全く理解できないのですが、幼少の私には途轍もない恐怖に感じられたようで、その後ずっと心を痛めていました。枕に耳を押しつけると聞えてくる自分の鼓動が象の足音のようで、横向きでは眠れなくなった覚えがあるぐらいです。

ただ、象が怖いわけではありません。「象が道をやって来る」のが怖かったのです。

もう一つ、これはわかりやすいかもしれませんが、御輿のようなモノを担いだオバケの集団がやはり家の裏の道をやってくるという夢です。まだ妖怪や百鬼夜行などという知識はないはずなので、そういう意味でも興味深いのですが、じつにバリエーションに富んだオバケたちでした。

他にも、「溶岩が道を流れて来る」「ゴリラが道をやって来る」「銃を持った殺人者がやって来る」などの夢が記憶に残っています。

共通しているのは「何かを運んで来る」という「道」の持つ機能です。ですから、正確にいうなら「何かが道をやって来る」ではなく、「道が何かを運んでくる」となります。つまり、何か得体の知れないモノを運んでくる「道」に対する恐怖感が夢となっているわけです。

そうか私は道が怖いのか――

とこれを書きながらようやく気付いたり。


あ。


ということは、私がよく見る夢のパターン「どこか知らない道を行く」の意味もわかるような気がします。この場合は、「道が私を運んで行く」と解釈できます。どこか知らない町へ運ばれていく私。一見自分の意志で道を行くようで、実は抗うことのできない力によって流されているだけの私。

ちなみに、以前夢のなかで夢と気付けたとき、道ばたの看板の文字をしっかり読んで記憶に残してきました。青い看板に白い文字で「ムジナムリョウの道」と書かれていました。ああ、ここがあのムジナムリョウの道だったのか、と感慨深い思いに満たされました。まあ夢なので覚めてしまえばそれっきりですが。それにしてもムジナムリョウとはなんだろう?




不可解な情動

投稿日:2010年02月13日(土)

 本当に極希なのですが、何気ない一文がどうしようもないぐらいに自分の心を掻き乱すことがあります。

阿刀田高氏の短編「迷路」からの一文。
山田屋の前で何度も何度も百円玉を入れてオバQの乗り物に乗っていた。
なんとなく読んでいたのに、この一文が目に飛びこんできた瞬間、私は涙がぼろぼろと零れ激しい動悸と息切れに襲われました。なぜそうなるのか、自分でもまったく理由がわかりません。

ストーリーも前後の文脈も関係なく、独立したこの一文が私の心に尋常ならざる作用を及ぼすのです。

私という人格に組み込まれていた破壊プログラムを起動させるキーワードでしょうか。

そうだとすると、いつどこで誰がなんのために組み込んだのか根本的な謎が残るのですが。





ΑΩ(アルファ・オメガ)

投稿日:2010年02月13日(土)

 夜中ずっと読んでいました。読み終えたら朝4時。変なテンションになれる良作でした。小林泰三『ΑΩ[アルファ・オメガ]』です。

で、やっぱり思うわけですが、「ウルトラマン」の存在を知らない全く無垢のまま本作を読んだ人はどういう感想を持つのでしょうか。気になります。できることなら、自分の記憶から「ウルトラマン」だけ一時的に消してもう一度読んでみたいところです。不可能ですが。

変な先入観があって今まで読まなかったのが悔やまれます。




作家はTwitterでフォローしないほうがよいかもしれないと思った

投稿日:2010年02月13日(土)

 作品から想像していた作家像と現実があまりにも違うと幻滅します。幻滅するだけではなく、自分のなかでその作家の作品に対する評価までも一気に下がります。

同じ理由でこれまで私は作家のWEBサイトやBlogをなるべく見ないようにしていました。

こんなのは勝手すぎる読者の言い分ですが、好きな作品はいつまでも好きなままでいたいので、やたらとTwitterでフォローするのはやめます。


というようなことを呟こうかと思いましたが、破滅の予感がしたのでこっちに書いています。

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プロフィール

HN:
小瀬朧
性別:
男性
自己紹介:
創作怪談、twitterの短文小説#twnovel、短歌など。
メールでのご連絡は benzine100@gmail.こむ スパム対策なのでこむをcomにかえてください。 


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