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ゆっくりと小説を書こう

小説の書き方やお役立ち本などを紹介するBlogです。「小瀬朧」名義で第9回ビーケーワン怪談大賞をいただきました。twitterでtwnovelや短歌などを発表中。

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喉元過ぎれば熱さを忘れる

投稿日:2010年01月29日(金)

 念のためにことわざ辞典をひいてみました。なじみ深いことわざほど意外と勘違いしているかもしれませんからね。

どんなに苦しいことも過ぎ去ってしまえば、けろりと忘れてしまうというたとえ。
(『故事ことわざ辞典』旺文社)
思っていたとおりの意味なので話を問題なく進められます。

ここ最近のエントリのなかで、「私は子どもの頃に動物園にぜんぜん連れて行ってもらえなかった」という意味に受け取れるエピソードを書いていました。

たまたま読んでしまい、「酷い親だな」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。私自身もあれを書きながら「まったくうちの親は……」と半ば呆れていました。

ところが、やはり物事にはそれなりの理由があるものです。私を動物園から遠ざけていた、しかもそれを何で忘れてしまうのかというような、重大な理由があったのです。

酷いアレルギー体質。

いや、本当にどうして忘れていたんだろう?

動物園とアレルギーの因果関係を問われると断言はできませんが、子どもの頃に受けた精密検査で「動物の体毛や糞がよくない」という結果が出た記憶がありますので、まったく無関係ではないでしょう。親が私を動物園に近づけないのは当然です。それに私自身も発作の苦しみを身をもって知っているので動物園に行きたがらなかったのです。

発作というのは、一般的には「ぜんそく」という名で括られているようですが、気管支の内側が腫れ上がり、その結果呼吸困難に陥るという症状です。あの苦しみを健康な人に伝えるとするなら、たとえば――たった一人でも真似する人がいたら困るので書きません――してもらうのが最も正確ではないかと考えています。それぐらい苦しい。

ちなみに、極限まで苦しむ、すなわち死ぬ直前ぐらいまでになると意思とは関係なく身体が勝手に動き出します。もがき苦しむというやつですね。

愛する我が子がもがき苦しむ姿を一度でも見てしまえば、どんな親だってその原因だと思われるものには絶対近づけないでしょう。

つまりは、そういうことだったのです。

そしてなぜ今それをわざわざ書いているのかというと、タイトルの「喉元過ぎれば熱さを忘れる」なわけです。

姪を連れての二度目の動物園から昨日まで、軽い発作状態に陥っていました。もう大人なので発作は起きないはずだったのですが、完全に克服していたわけではなかったようです。

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プロフィール

HN:
小瀬朧
性別:
男性
自己紹介:
創作怪談、twitterの短文小説#twnovel、短歌など。
メールでのご連絡は benzine100@gmail.こむ スパム対策なのでこむをcomにかえてください。 


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