投稿日:2024年11月22日(金)
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投稿日:2008年07月24日(木)
読み終えるのにえらく時間がかかった。俺自身かなり病んでいるという自覚はあるのだけれど、花村萬月先生の作品に登場する<本物の馬鹿>と比べるとそんな自覚はかすんでしまう。劣等感の塊でしかない頭でっかちが自分以外の存在を否定し蔑み嘲笑するみじめな姿は、共感はされないだろうけど、おそらく誰もが生命の根源に持つ負のエネルギーの部分ではかすかに共鳴していると思う。簡単にいえば死とか破滅に向かうエネルギーとの共鳴だ。通常、それら負の共鳴は嫌悪や反撥といった感情あるいは吐き気や頭痛といった肉体信号として現れる。単純に笑い飛ばせないというのは地味に嫌な情況だ。さらに萬月作品は登場人物と自分を比べて、こいつらに比べたら俺はましだよな、という安直な相対化を許さない。脇役も含め、必ずどこかに自分の姿を発見する。今作だと主人公が小説家志望である時点で、もう俺には逃げ場なしだ。もう一人の主人公、団地住まいでたかが四畳半の部屋に積み上げられた本程度で「凡人を演じる天才」などと自分を規定する女子高生も、どこか自分をちくちく刺し続ける痛さがある。倫理だの論理だのほざく前に、他人の気持ちをこれっぽっちも想像できない、忖度する能力の欠如を嘆けよ、という感想を持っても、その半分以上は自分に跳ね返ってくる。いてぇ、いてぇ。これ読むと気分が沈む。
こんな小説はじめてだった。
もう2度と読みたくないと思った。
村上龍にもよく似た作品があった。
共生虫だったっけ。
まだこっちの方が論理的でしたが
うつは、もう精神が参りましたよ。
小生さんこんにちは!
いつもコメントありがとうございます。
いつぞやのコメントで、小生さんがこの『鬱』を読まれて気分を悪くされたと知ったので読んでみました。
この作品に限っては「読まない」というのが最善の選択かもしれません。
(私は花村萬月先生を勝手に師と仰いでいるので読みましたが^^)
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